企業経営理論 H19年度 第3問

第3問

生産数量や費用構造の変動と競争状況に関する記述として、最も不適切なものは どれか。

  1. 企業間で生産能力や変動費に非対称性があり、それを制御できる場合、企業は 競争優位を確立して、安定的な地位を築くことができる。
  2. 業界で自由競争が展開されている状況で、企業の費用構造が同質化するにつれ て、価格競争は激化しやすくなる。
  3. 収穫が逓減するのは、固定的な生産要素が存在せず、生産数量が拡大するにつ れて、平均費用が減少する場合である。
  4. 需要の価格弾力性が低く、かつ、供給能力が伸長している市場では、価格競争 の回避が難しくなり、企業の収益は低迷しやすくなる。
  5. 費用構造が収穫逓増を示すとき、最適生産規模が成立しないので、企業は生産 数量を拡大して効率を上げようとしがちになり、規模拡大にともなってビジネス のリスクが高くなりやすい。 ― 4― ◇M3(023―45)
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正解:

解答:ウ

〔リード〕生産数量・費用構造の変動と競争状況に関し「最も不適切」な記述を選ぶ。選択肢は順にア・イ・ウ・エ・オ。

  • ア(×=適切):生産能力や変動費に企業間で非対称性があり、それを自社で制御できれば競争優位を確立し安定した地位を築ける。妥当。
  • イ(×=適切):自由競争下で費用構造が同質化すると差別化余地が乏しくなり、価格競争が激化しやすい。妥当。
  • ウ(○=最も不適切):収穫逓減は、固定的(一定)な生産要素が存在する状況で、可変的生産要素の投入を増やすにつれて限界生産物(追加的産出)が減少する現象である。記述は「固定的な生産要素が存在せず…平均費用が減少」とあり、これはむしろ収穫逓増(規模の経済)の説明であって収穫逓減の説明として誤り。よってこれが正解。
  • エ(×=適切):需要の価格弾力性が低く供給能力が拡大している市場では供給過剰となり、価格競争の回避が難しく収益は低迷しやすい。妥当。
  • オ(×=適切):収穫逓増(費用逓減)下では明確な最適生産規模が定まりにくく、企業は規模拡大で効率を追求しがちとなり、固定費負担増などビジネスリスクが高まりやすい。妥当。

よって

#競争戦略

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