経営法務 H19年度 第4問

第4問

A、B 、C 、Dの人は、人で共同して、株式会社を設立することを予定して おり、人が役員となるとの前提で設立する会社の機関設計について検討してい る。このときの人の会話から結論づけられる株式会社の機関設計として最も適切 なものを下記の解答群から選べ。なお、( )から( )には、それぞれ株式 会社の異なる機関名が入るが、解答する必要はない。 A:「人とも( )になることでどうだろう。」 B :「それでは、会社の会計責任者が誰なのか、対外的にはっきりしなくなってし まうから、今回は適当でないと思う。Dは税理士でもあるのだから、Dに ( )か( )になってもらった方がよいのではないか。」 D:「私も基本的にはB の意見に賛成だ。ただ、事業が順調に進めば、比較的短い 期間で大会社(会社法第条第号)となる。そのときに、改めて機関設計をや り直すのでは手間がかかる。改めて設置しなければならない機関をなるべく少 なくできるようにした方がよい。」 A、B 、C :「もっともだ。」 C :「そうすると、Dは、( )でも( )でも、どちらでもよいのかい。」 D:「いや。私が( )となって、A、B 、C の人が( )ということにな ると、大会社となったときに改めて( )を設置しなければならない。それ を避けて、( )を人として、人が( )となるとすると、今度は ( )を設置できなくなって、結局、後で、( )を人以上増やして ( )を設置しなければならなくなるから、やはり面倒だ。最初から ( )も設置して、私が( )になる方がよい。」 A、B 、C :「では、そうしよう。」

  1. 取締役及び会計参与が設置されている会社
  2. 取締役及び監査役が設置されている会社
  3. 取締役、取締役会及び会計参与が設置されている会社
  4. 取締役、取締役会及び監査役が設置されている会社 ― 4― ◇M5(023―107)
▼ 解答・解説を見る

正解:

解答:エ

〔リード〕会社法の機関設計ルールを会話から逆算する問題。手掛かりは(1)会計責任者を対外的に明確にしたい(会計参与または監査役を置く)、(2)将来大会社になっても追加設置を最小化したい、という2点。大会社(公開会社の大会社)では監査役会・会計監査人が必須となる。論理を追うと、4人全員が取締役(取締役会非設置)→大会社化で取締役会等の追加が必要、取締役会+会計参与→大会社化で監査役の追加が必要、というように追加設置が生じる。最初から取締役会と監査役を設置しておく形が、後の追加を最小にできる結論となる。

  • ア(×):取締役および会計参与のみの会社。取締役会を設置していないため、事業拡大・大会社化に伴い取締役会や監査役等を改めて設置しなければならず、会話の「改めて設置する機関を少なくする」という結論に合致しない。
  • イ(×):取締役および監査役のみで取締役会を設置していない構成。Dが代表取締役として会計責任を担う形にはなるが、取締役会非設置のため後に取締役会の設置等が必要となり、会話の最終結論(取締役会も最初から設置する)と一致しない。
  • ウ(×):取締役・取締役会・会計参与の構成。取締役会設置会社では監査役(または会計参与等の代替機関)の設置が原則必要であり、大会社化に際して結局監査役を追加設置しなければならなくなる。会話の「監査役を後から増やす面倒」を避ける結論に反する。
  • エ(○):取締役・取締役会・監査役を最初から設置する構成。会話の結論として、Dが監査役等の会計責任を明確にする機関に就き、取締役会と監査役を当初から備えることで、大会社化後の追加設置を最小化できる。会話の帰結に最も適合する。

よって

#会社の種類・設立#株式・機関

← 経営法務の一覧へ戻る