経済学・経済政策 R08年度 第12問

第12問

下図は、労働市場の自由化に伴う 2 国間の労働移動の効果を示したものである。なお、生産要素は労働と資本であり、労働移動が生じた場合でも労働者の国籍は変わらないものとする。ここで MPL は労働の限界生産物を、W は労働 1 単位当たりの賃金率を表している。当初、Ⅰ国の労働量は OⅠ C、Ⅱ国のそれは OⅡ C であり、Ⅰ国の賃金率は WⅠ、Ⅱ国のそれは WⅡである。さらに、Ⅰ国の労働の限界生産物曲線は MPLⅠ、Ⅱ国のそれは MPLⅡである。この図から読み取れる記述の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。a 労働移動自由化前のⅡ国において、労働者の賃金所得は四角形 OⅡ WⅡ FC、資本所有者の資本所得は三角形 BFWⅡである。b 労働移動の自由化によって、世界全体で三角形 EFG だけ生産・所得が増加する。c Ⅱ国の資本所有者の資本所得は、労働移動自由化後の方が小さい。d Ⅱ国の労働者の賃金所得は、労働移動自由化後の方が大きい。

第12問の図
  1. aとb
  2. aとc
  3. bとc
  4. cとd
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正解:

解答:ア(aとb)

労働の限界生産物(MPL)曲線を使い、賃金所得と資本所得を面積で読み取る問題です。

  • a(正):自由化前のⅡ国では、賃金率WⅡ×労働量OⅡC の四角形 OⅡWⅡFC が労働者の賃金所得、MPL曲線の下の残りの三角形 BFWⅡ が資本所有者の資本所得になります。
  • b(正):労働が生産性の高い方へ移動することで、世界全体の生産・所得は三角形EFGだけ増加します(自由化の利益)。
  • c・d(誤):労働移動の方向により、受け入れ国では労働が増えて賃金は下がり資本所得は増えるなど、記述c・dの向きは図の関係と合いません。

よって正しいのは aとb の です。

#国際貿易理論

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