第21問
不法行為に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負うが、被用者が損害の賠償を行うに足りる資力を有するときは、この限りでない。
- イ 土地の工作物の設置または保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じた場合において、その工作物の所有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、その工作物の占有者がその損害を賠償しなければならない。
- ウ 判例によれば、生命を侵害された者が取得する慰謝料請求権は一身専属権であるため、相続の対象とならない。
- エ 未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。
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正解:エ
解答:エ(不法行為の各責任)
不法行為の特殊類型や責任能力を問う問題です。
- ア(×):使用者責任において、被用者が賠償の資力を有していても使用者が当然に免責されるわけではありません。「この限りでない」は誤りです。
- イ(×):工作物責任では、まず占有者が責任を負い、占有者が損害防止に必要な注意をしたときに所有者が無過失責任を負います(民法717条1項)。所有者と占有者が逆で、誤りです。
- ウ(×):生命を侵害された者の慰謝料請求権は相続の対象となります(判例)。「相続の対象とならない」は誤りです。
- エ(○):未成年者が自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、賠償責任を負いません(民法712条)。正しい記述です。
よって エ。