第2問
株式会社と合同会社に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、定款に特別の定めはないものとする。
- ア 株式会社においては、株主は原則としてその有する株式を自由に譲渡することができる。合同会社においては、社員はその持分の全部または一部を他人に譲渡するには、他の社員全員の承諾を得なければならないが、業務を執行しない有限責任社員は、業務執行社員の全員の承諾があるときは、その持分の全部または一部を他人に譲渡することができる。
- イ 株式会社においては、株主平等原則の下、剰余金の配当は株主の有する株式の数に応じて行われるのが原則である。合同会社においては、人的関係を重視する観点から、定款に定めがない場合でも、業務執行社員の裁量によって出資の価額とは異なる割合で損益の分配を行うことができるとされている。
- ウ 株式会社においては、所有と経営の分離の観点から、取締役会を設置した場合には取締役会が業務執行を担い、株主が直接業務執行を行うことは想定されていない。合同会社においては、社員が 2 人以上ある場合、業務の執行は、出資の価額の過半数をもって決定することとされている。
- エ 株式会社の取締役の任期は、原則として選任後 2 年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとされている。合同会社の業務執行社員の任期についても、業務執行の適正化を図る観点から、会社法上、原則として選任後 3 年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する社員総会の終結の時までとされている。
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正解:ア
解答:ア(両会社形態の比較)
株式会社と合同会社の違いを比較する問題です。
- ア(○):株式会社では株式の譲渡は原則自由です(会社法127条)。合同会社では持分の譲渡に他の社員全員の承諾が必要ですが、業務を執行しない有限責任社員は業務執行社員全員の承諾で譲渡できます(会社法585条1項・2項)。正しい記述です。
- イ(×):合同会社の損益分配は、定款に定めがなければ各社員の出資価額に応じて行われます(会社法622条)。「定款に定めがなくても裁量で異なる割合」は誤りです。
- ウ(×):合同会社で社員が2人以上あるときの業務執行は、社員の頭数の過半数で決定します(会社法590条2項)。「出資価額の過半数」ではありません。
- エ(×):合同会社の業務執行社員に会社法上の任期の定めはありません。誤りです。
よって ア。