第27問
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。下請代金支払遅延等防止法(下請法)が改正され、製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(中小受託取引適正化法)として令和 8 年 1 月 1 日に施行された。この法律は、製造委託等に関し、中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等を防止することによって、委託事業者の中小受託事業者に対する取引を公正にするとともに、中小受託事業者の利益を保護し、国民経済の健全な発達に寄与することを目的としている。今回の改正では、委託事業者の義務や禁止行為が変更されるとともに、適用対象が拡大された。
設問1
文中の下線部「委託事業者の義務や禁止行為が変更される」に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 委託代金の支払期日については、給付を受領した日(役務の提供を受けた日)から 90 日以内で、できる限り短い期間内に定めなければならない。
- イ 委託代金を支払期日までに支払わなかった場合は、給付を受領した日(役務の提供を受けた日)から支払を行った日までの日数に、年率 14.6 % を乗じた金額を「遅延利息」として支払わなければならない。
- ウ 委託代金を手形で支払う場合には、サイトが 60 日以内の手形でなければならない。
- エ 中小受託事業者が代金の額に関する協議を求めたにもかかわらず、その協議に応じず、またはその協議において必要な説明や情報提供をせず、一方的に代金の額を決定することは禁止されている。
- オ 発注内容は書面により明示することが求められており、電子メールにより明示することは禁止されている。
設問2
物品の製造委託において、中小受託取引適正化法が適用される委託事業者と中小受託事業者の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- ア 委 託 事 業 者:資本金 800 万円、常時使用する従業員 10 人の株式会社中小受託事業者:常時使用する従業員 5 人の個人事業主
- イ 委 託 事 業 者:資本金 2,000 万円、常時使用する従業員 20 人の株式会社中小受託事業者:資本金 1,500 万円、常時使用する従業員 5 人の合同会社
- ウ 委 託 事 業 者:資本金 3,000 万円、常時使用する従業員 30 人の株式会社中小受託事業者:資本金 800 万円、常時使用する従業員 10 人の株式会社
- エ 委 託 事 業 者:資本金 1 億円、常時使用する従業員 90 人の株式会社中小受託事業者:資本金 5,000 万円、常時使用する従業員 80 人の株式会社
- オ 委 託 事 業 者:資本金 20 億円、常時使用する従業員 150 人の株式会社中小受託事業者:資本金 5 億円、常時使用する従業員 120 人の株式会社
設問3
今回の改正で資本金基準を満たしていなくても、新たに定められた従業員基準を満たせば法律の適用範囲に含まれることとなった。物品の製造委託において法律が定める従業員基準として、最も適切なものはどれか。
- ア 委 託 事 業 者:常時使用する従業員が 100 人超中小受託事業者:常時使用する従業員が 100 人以下(個人を含む)
- イ 委 託 事 業 者:常時使用する従業員が 200 人超中小受託事業者:常時使用する従業員が 200 人以下(個人を含む)
- ウ 委 託 事 業 者:常時使用する従業員が 300 人超中小受託事業者:常時使用する従業員が 100 人以下(個人を含む)
- エ 委 託 事 業 者:常時使用する従業員が 300 人超中小受託事業者:常時使用する従業員が 300 人以下(個人を含む)
- オ 委 託 事 業 者:常時使用する従業員が 500 人超中小受託事業者:常時使用する従業員が 300 人以下(個人を含む)
▼ 解答・解説を見る
正解: 設問1 エ 設問2 ウ 設問3 エ
解答:設問1=エ、設問2=ウ、設問3=エ
令和8年1月施行の中小受託取引適正化法(下請法改正)。
設問1(義務・禁止行為の変更):正解 エ
改正では、協議を求められたのに応じず一方的に代金額を決定する行為が禁止された。よって エ。支払期日は受領日から60日以内(アは90日で誤り)、遅延利息の起算は60日経過日(イは誤り)、手形払い自体の是正が進む(ウは誤り)、電磁的方法での明示も可能(オは誤り)。
設問2(適用される資本金の組み合わせ):正解 ウ
物品製造委託では、委託事業者「資本金1,000万円超3億円以下」と受託事業者「1,000万円以下」等の関係で適用。**ウ(委託3,000万円・受託800万円)**がこの区分に該当する。
設問3(新設の従業員基準):正解 エ
資本金基準を満たさなくても、物品製造委託では**委託事業者「従業員300人超」・受託事業者「300人以下(個人含む)」**なら適用対象。よって エ。