経済学・経済政策 R04年度 第20問

第20問

世界経済が低迷する中、国際的な政策協調が必要とされている。 いま、隣り合うA国とB国が「環境保護」と「経済成長」を目的とする政策を選択す る。下表は、両国の利得表であり、カッコ内の左側がA国の利得、右側がB国の利 得を示している。 このゲームに関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 B国 環境保護 経済成長 A 国 環境保護 ( 500 ,  500) (-500 , 1,000) 経済成長 (1,000 , -500) ( 0 , 0)

  1. このゲームでは、A国が「環境保護」を優先させる政策を選べば、B国は「経 済成長」を優先させる政策を選ぶ方がよい。
  2. このゲームでは、両国が協調して「環境保護」を優先させる政策を選べば、利 得をさらに高めるために、戦略を変える必要はない。
  3. このゲームにおけるA国の最適反応は、「環境保護」を優先させる政策を選ぶ 場合である。
  4. このゲームのナッシュ均衡は、両国が「環境保護」を優先させる政策をとる組 み合わせと、両国が「経済成長」を優先させる政策をとる組み合わせの2 つであ る。
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正解:

解答:ア

利得表(左がA国、右がB国)は囚人のジレンマ型である。各国の最適反応を確認すると、相手が「環境保護」でも「経済成長」でも、自国は「経済成長」を選んだ方が利得が高い(環境保護に対しては500→1,000、経済成長に対しては−500→0)。よって両国とも支配戦略は「経済成長」であり、ナッシュ均衡は(経済成長, 経済成長)=(0, 0)の1つのみ。

  • ア(○):A国が「環境保護」を選ぶ場合、B国の利得は環境保護=500、経済成長=1,000であり、B国は「経済成長」を選ぶ方がよい。正しい。
  • イ(×):両国が協調して「環境保護」(500, 500)を選んでいても、各国は単独で「経済成長」へ裏切れば利得を1,000に高められるため、戦略を変える誘因がある。「変える必要はない」は誤り。
  • ウ(×):A国の最適反応は相手の戦略によらず「経済成長」である。「環境保護」とするのは誤り。
  • エ(×):ナッシュ均衡は(経済成長, 経済成長)の1つだけ。(環境保護, 環境保護)は均衡ではない。2つとするのは誤り。

よって

#経済成長理論#不完全競争・ゲーム理論

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