第19問
民法の定める解除に関する記述として、最も適切なものはどれか。 なお、「民法の一部を改正する法律」 (平成29 年法律第44 号)により改正された民 法が適用されるものとし、附則に定める経過措置及び特約は考慮しないものとす る。
- ア 契約の性質により、特定の日時に履行しなければ契約をした目的を達すること ができない場合において、債務者が履行をしないでその時期を経過したときで も、催告をしなければ、契約の解除は認められない。
- イ 債権者が履行を催告した時における不履行の程度が軽微といえないのであれ ば、その後催告期間中に債務者が債務の一部を履行したため、催告期間が経過し た時になお残る不履行が軽微である場合でも、契約の解除は認められる。
- ウ 債務の不履行が債権者のみの責めに帰すべき事由によるものであるときは、債 権者は、相当の期間を定めてその履行を催告したとしても、契約の解除は認めら れない。
- エ 債務の不履行につき、債務者と債権者のいずれにも帰責事由がないときは、債 務の全部の履行が不能である場合でも、債権者による契約の解除は認められない。
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正解:ウ
解答:ウ
改正民法の契約解除(541条以下)を問う。改正法は債務者の帰責事由を解除の要件から外し、催告解除・無催告解除・軽微性の判断を整理した。
- ア(×):定期行為(特定の日時に履行しなければ目的を達せない場合)でその時期を経過したときは、催告をせずに解除できる(542条1項4号。無催告解除)。「催告しなければ解除できない」は誤り。
- イ(×):催告解除は、催告期間経過時の不履行が「軽微」であるときは解除できない(541条ただし書)。残る不履行が軽微である場合は解除できないので、「解除が認められる」は誤り。
- ウ(○):債務不履行が債権者の責めに帰すべき事由による場合、債権者は契約を解除できない(543条)。催告をしても同様。正しい。
- エ(×):履行不能の場合は、当事者双方に帰責事由がなくても債権者は無催告で解除できる(542条1項1号)。改正法は解除に債務者の帰責事由を要しない。「解除が認められない」は誤り。
よって ウ。