第16問
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 ある工場では、自動設備を利用して飲料の瓶詰を行っているが、瓶に詰められた 内容量のバラツキを抑制する目的で新設備を試作した。この工場では、仮説検定を 行うことで、試作機の性能向上を確かめたいと考えている。
設問1
現有設備を使用したときの内容量の標準偏差v0 が1.1 ml であることから、新 設備を使ったときの内容量の標準偏差をv としたもとで、以下のように帰無仮 説H0 を設定した。対立仮説H1 として、最も適切なものを下記の解答群から選 べ。 H0:v2 = 1.1
- ア H1:v2 1 1.1
- イ H1:v2 2 1.1
- ウ H1:v2 = 1.1
- エ H1:v2 ! 1.1
設問2
仮説検定を行うために、新設備で瓶詰をした瓶の中からn = 8 本のサンプル を取り出して内容量を計測したところ、以下のデータが得られた。 54.0 53.8 54.5 54.2 53.8 53.6 54.6 55.0 (ml) 標本平均 x n x 1 i i n 1 = = =/ 54.2 平方和 x S xi i n 2 1 = - = = ^ h / 1.61 分散の検定は、サンプルから計算される統計量が自由度n - 1 の|2 分布に従 うことを利用して行われる。この統計量として、最も適切なものはどれか。
- ア x v
- イ S v
- ウ S v
- エ x S
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正解: 設問1 ア 設問2 イ
解答:設問1=ア、設問2=イ
分散(ばらつき)に関する仮説検定の問題。新設備によって内容量のばらつき(分散)が小さくなった=性能向上したかを確かめたい。
設問1(正解:ア) 帰無仮説H0:σ²=1.1²(現有設備と同じ=改善なし)に対し、確かめたいのは「ばらつきが小さくなった」こと。
- ア(○):対立仮説H1:σ²<1.1²(新設備の分散の方が小さい)。性能向上=ばらつき減少を主張する片側検定として正しい。
- イ(×):σ²>1.1²はばらつきが増えた(悪化)という主張で、確かめたい方向と逆。
- ウ(×):σ²=1.1²は帰無仮説と同じで、対立仮説になっていない。
- エ(×):σ²≠1.1²は両側検定で、「向上したか」を確かめる本問の片側検定の意図に合わない。
設問2(正解:イ) 正規母集団の分散の検定では、統計量 χ²=S/σ²(S=平方和、σ²=帰無仮説の母分散)が自由度n−1のχ²分布に従うことを利用する。
- イ(○):平方和Sを帰無仮説の母分散σ²(=1.1²)で割った S/σ² が自由度n−1のχ²分布に従う統計量で、これが正しい。
- ア・ウ・エ(×):標本平均xや別の組み合わせは、χ²分布に従う分散検定の統計量にならない。
よって 設問1=ア、設問2=イ。