第9問
下図は、IS 曲線とLM 曲線を描いている。この図に基づいて、下記の設問に答 えよ。 利子率 GDP LM IS Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ
設問1
IS 曲線、LM 曲線は、それぞれ生産物市場と貨幣市場を均衡させるGDP と利 子率の関係を表している。下記の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア Ⅰの領域では、生産物市場が超過需要であり、貨幣市場が超過供給である。
- イ Ⅱの領域では、生産物市場と貨幣市場がともに超過供給である。
- ウ Ⅲの領域では、生産物市場と貨幣市場がともに超過需要である。
- エ Ⅳの領域では、生産物市場が超過供給であり、貨幣市場が超過需要である。 DKJC-1A
設問2
公債の資産効果をIS-LM 分析によって考察する。下記の記述のうち、最も適 切なものはどれか。
- ア 資産効果は、家計の消費支出を刺激することで、IS 曲線を左方にシフトさ せる。
- イ 資産効果は、必ずGDP を増加させる。
- ウ 資産効果は、必ず利子率を上昇させる。
- エ 資産効果は、貨幣需要を増加させることで、LM 曲線を右方にシフトさせ る。 DKJC-1A
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正解: 設問1 イ 設問2 ウ
解答:設問1=イ、設問2=ウ
設問1 IS 曲線・LM 曲線で平面を分けると、各領域は生産物市場・貨幣市場の不均衡を表す。判定の原則は次のとおり。
- IS 曲線より右側(同じ利子率で GDP が大きすぎる)=生産物市場は超過供給、IS 曲線より左側=超過需要。
- LM 曲線より上側(同じ GDP で利子率が高すぎる→貨幣需要が小さい)=貨幣市場は超過供給、LM 曲線より下側=超過需要。
この原則に照らすと、設問の領域区分では「Ⅱの領域=生産物市場・貨幣市場がともに超過供給」が正しく、他の選択肢(Ⅰ・Ⅲ・Ⅳの組み合わせ)は超過需要・超過供給の対応が原則と一致しない。
よって設問1は イ。
設問2 公債の資産効果(公債残高の増加が家計の資産を増やし消費を刺激する効果)を IS-LM で考える。資産が増えると消費が増えIS 曲線は右方シフトし、同時に資産増は貨幣需要を増やしLM 曲線を左方シフトさせる。
- ア(×):消費支出を刺激するなら IS 曲線は右方シフトであり、左方ではない。
- イ(×):IS 右シフトは GDP を押し上げるが、LM 左シフトが同時に働くため、GDP が「必ず」増えるとは限らない。
- ウ(○):IS は右、LM は左にシフトし、いずれも利子率を押し上げる方向に働くため、利子率は必ず上昇する。
- エ(×):資産効果で貨幣需要が増えると LM 曲線は左方シフトであり、右方ではない。
よって設問2は ウ。