第4問
GDP は、国の経済の大きさを測る際に利用される代表的な尺度のひとつである。 GDP を需要サイドから捉えたものは総需要と呼ばれる。以下の設問に答えよ。
設問1
総需要は、民間消費、民間投資、政府支出、純輸出から構成される。下図は、 2000 年度以降の日本の総需要の構成割合を表している。 図中のa〜cに該当するものの組み合わせとして、最も適切なものを下記の解 答群から選べ。 2000 2005 2010 2015 (年度) (%) 民間消費 a b c 100 80 60 40 20 0 解答群
- ア a:純輸出 b:政府支出 c:民間投資
- イ a:政府支出 b:純輸出 c:民間投資
- ウ a:政府支出 b:民間投資 c:純輸出
- エ a:民間投資 b:純輸出 c:政府支出
- オ a:民間投資 b:政府支出 c:純輸出 DKJC-1A
設問2
総需要の大きさは、均衡GDP の決定にとって重要である。総需要と均衡GDP の関係は、下図のような45 度線図によって表すことができる。下図で、YF は完 全雇用GDP、YE は現実のGDP、AD は総需要である。総需要線がAD0 から AD1 に上方シフトすることで完全雇用GDP を実現できる。 このとき、乗数の大きさを表すものとして、最も適切なものを下記の解答群か ら選べ。 総需要 GDP A B E F 解答群
- ア AF AB
- イ AF AE
- ウ AB BF
- エ AF BF DKJC-1A
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正解: 設問1 ウ 設問2 エ
解答:設問1=ウ、設問2=エ
設問1 日本の総需要の構成割合は、民間消費が最大(おおむね55〜60%)で、残りを政府支出・民間投資・純輸出が占める。最下段の民間消費の上に積み上がる a〜c を水準で判別する。
- ア(×):aを純輸出とするが、純輸出は構成割合がごく小さく(ときにマイナス)、大きな帯にはなり得ない。
- イ(×):a:政府支出は妥当だが、b:純輸出・c:民間投資の順が逆。
- ウ(○):a:政府支出(約25%)、b:民間投資(約20%)、c:純輸出(ごく小さい)と、水準の大小に整合する。
- エ(×):aを民間投資とするが、政府支出より小さく、最大の帯(消費の次)にはならない。
- オ(×):a:民間投資・b:政府支出の順が実態と逆。
よって設問1は ウ。
設問2 45度線分析で、総需要線が AD0 から AD1 へ上方シフトして完全雇用GDP(YF)を実現する。乗数は「GDP の増加分 ÷ 独立支出の増加分(AD の縦方向シフト幅)」で表される。図では GDP の増加(YE→YF に対応する水平距離)が AF、必要な独立支出の増加(AD0 と AD1 の縦の差)が BF にあたる。
- ア(×):AF/AB は分母が独立支出シフト幅になっていない。
- イ(×):AF/AE は分母が誤り。
- ウ(×):AB/BF は分子が GDP 増加分になっていない。
- エ(○):AF/BF が「GDP 増加分 ÷ 独立支出増加分」に対応し、乗数を表す。
よって設問2は エ。