第16問
下図は、財X と財Y を消費する合理的個人が予算制約線A に直面し、予算制約 線A と無差別曲線U1 との接点L で効用を最大化する状態を描いている。他の条 件を一定として、財X の価格の低下によって予算制約線がB へと変化すると、こ の合理的個人は、予算制約線B と無差別曲線U2 との接点N を選択することで効用 を最大化することができる。なお、破線で描かれた補助線は、予算制約線B と同 じ傾きを有し、点M で無差別曲線U1 と接している。この図に関する説明として最 も適切なものを下記の解答群から選べ。
- ア この図における財X は、下級財の特性を示している。
- イ 財X の価格の低下によって効用を最大化する消費の組み合わせは点L から 点N へ変化した。この変化のうち「所得効果」は点L から点M への変化によっ て示されている。
- ウ 財X の価格の低下によって効用を最大化する消費の組み合わせは点L から 点N へ変化した。この変化のうち「代替効果」は点M から点N への変化によっ て示されている。
- エ 財X の価格の低下による「代替効果」のみを考えると、財Y の消費量が減少 することが示されている。 DKJC-1A
▼ 解答・解説を見る
正解:エ
解答:エ
〔図の確認〕財Xの価格低下で予算制約線がA→Bへ回転し、最適点はL(U1上)→N(U2上)へ移動。破線の補助線はBと平行でU1に点Mで接する。スルツキー分解では、
-
代替効果:L→M(同じ無差別曲線U1上を、新しい相対価格に沿って移動)。
-
所得効果:M→N(補助線からBへの平行移動=実質所得の増加による移動)。 横軸のX消費量は D(L下)<E(M下)<F(N下)。
-
ア(×):所得効果M→NでXの消費量はE→Fと増加している(実質所得増でXが増える)。よってXは正常財(上級財)であり、下級財ではない。誤り。
-
イ(×):L→Mは「代替効果」であって「所得効果」ではない。所得効果はM→N。誤り。
-
ウ(×):M→Nは「所得効果」であって「代替効果」ではない。代替効果はL→M。誤り。
-
エ(○):代替効果(L→M)のみを考えると、Xが安くなった分Xへ需要が振り替わり、相対的に割高になった財Yの消費量は減少する。図でもMはLよりYが少ない位置にある。正しい。
よって エ。