第20問
下図は、人A とB、財X とYの設定で描かれたエッジワースのボック スダイアグラムである。OA が個人A の原点、OB が個人B の原点であり、人が 保有する財の量を識別するため、X とY の右下にはA とB というインデックス が付されている。 いま、下図では、X とY にまつわる人の初期の資源配分が線分DF 上のパレ ート最適な点K として与えられている。点K では、線分DF と無差別曲線UA と が接している。なお、無差別曲線UA 上には点M もある。点線で描かれている線 分CE は線分DF と同じ傾きを有し、点N を通過する。線分CE 上にはパレート 最適な点L も与えられている。 このとき、下図に関する説明として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
- ア 所得再分配によって、点K から点L へ財の保有量を変化させることは、パ レート効率的である。
- イ 線分DF の傾きは、財の価格の比率と見なすこともできる。
- ウ 点K から点M へ財の保有量を変化させても市場の効率性は失われない。
- エ 点N から点L へ財の保有量を変化させることは、個人A と個人B が保有す るX とY の合計量をそれぞれ増加させる。 DKJC-1A
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正解:イ
解答:イ
〔2人(A・B)2財(X・Y)のエッジワースのボックスダイアグラム。点Kは線分DF上にあり、DFと無差別曲線U_Aが接するパレート最適点。点MはU_A上の別の点(接点ではない)。点線CEはDFと同じ傾きで点Nを通り、CE上にパレート最適点Lがある。ボックス内では2人の保有量の合計(=総資源)は一定であることに注意。〕
- ア(×):点Kも点Lも(それぞれ接点となる)パレート最適点。一方のパレート最適点から別のパレート最適点へ移動すると、必ず一方の効用が上がり他方が下がるため、パレート改善(パレート効率的な移動)ではない。
- イ(○):競争均衡では予算線の傾き=財の価格比であり、両者の無差別曲線が接する共通接線(線分DF)の傾きは限界代替率=財の価格比と見なせる。適切。
- ウ(×):点Mは点Kと同じ無差別曲線U_A上にあるが、Kのようにもう一方の無差別曲線との接点(パレート最適)ではない。K→Mの移動はパレート最適を外れ、市場の効率性が失われる。
- エ(×):エッジワースボックスでは2人が保有するXとYの合計(総資源量)は一定。点N→点Lへ配分を変えても合計量は増えない。総量が増加するというのは誤り。
よって イ。