第17問
下図は、平均費用が逓減局面にある財市場で企業Z による自然独占が発生して いる状況を示している。この図に関する記述として最も適切なものを下記の解答群 から選べ。
- ア 企業Z が独占企業として振る舞う場合、四角形ACFH が独占的利潤の大き さを意味する。
- イ 企業Z に対して政府が限界費用価格形成原理を課す場合、三角形CAD に相 当する死重損失が発生する。
- ウ 企業Z に対して政府が限界費用価格形成原理を課す場合、四角形DBGH に 相当する損失が発生する。
- エ 企業Z に対して政府が平均費用価格形成原理を課す場合、当該財の生産量 はI となる。 DKJC-1A
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正解:ウ
解答:ウ
〔平均費用ACが逓減局面(規模の経済)にある自然独占。図では右下がりの需要曲線、その下方に破線の限界収入MR、右下がりのAC曲線、水平の限界費用MC(高さH)。横軸の数量はI<J<K。 ・独占均衡:MR=MC(高さH)が成り立つ数量はI、価格は需要曲線上の点で読む。 ・限界費用価格形成原理(P=MC):需要曲線とMC(高さH)の交点で価格H、数量K(点D)。この水準では AC(点B、高さG)>価格H なので、1単位あたり(G−H)の赤字が生じ、損失額は縦H〜G・横0〜Kの長方形=四角形DBGH。 ・平均費用価格形成原理(P=AC):需要曲線とAC曲線の交点(点B)で価格・数量が決まり、数量はK(独立採算が成り立ち損失ゼロ)。〕
- ア(×):独占的利潤は(価格−平均費用)×数量で測る。四角形ACFHは(価格F−限界費用H)×OJで、平均費用ではなく限界費用との差を使っているため独占利潤ではない。
- イ(×):限界費用価格形成原理(P=MC)は資源配分上効率的であり、死重損失(三角形CAD)は発生しない。
- ウ(○):限界費用価格形成原理を課すと、AC>MC(=価格H)のため1単位あたり(G−H)の損失が出て、損失総額は四角形DBGHに相当する。適切。
- エ(×):平均費用価格形成原理のもとでの生産量は、需要曲線とAC曲線の交点に対応する数量Kであり、Iではない。
よって ウ。