経済学・経済政策 H23年度 第24問

第24問

下図は、ある財の消費が外部不経済を及ぼす場合を示したものである。当該財の 私的限界価値曲線はD0D1として、社会的限界価値曲線はD2D3として描かれる。 また、供給曲線はS0S1である。 この図の説明として最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。 a 市場均衡点はE 点であり、最適状態と比較して三角形EFG の余剰が失われ る。 b 社会的に最適な状態が実現したとき、経済余剰は三角形D0ES0になる。 c 社会的な最適点は課税によって実現し、このとき税収は四角形D0HFD2に等 しく、これは外部不経済と相殺される。 d 社会的に最適な状態を課税によって実現したとき、税込みの市場価格はP1で 示される。

第24問の図
  1. aとc
  2. aとd
  3. bとc
  4. bとd ― 20― ◇M1(688―22)
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正解:

解答:ア

〔リード〕消費が外部不経済を及ぼす場合、私的限界価値曲線D₀D₁は社会的限界価値曲線D₂D₃より上方に位置する(外部費用の分だけ社会的価値が低い)。市場均衡(私的価値=供給)は過大消費となり、社会的最適は社会的限界価値=供給で決まる。最適の達成にはピグー税(外部費用に等しい課税)が用いられる。

  • a(○):市場均衡点E(私的限界価値曲線と供給曲線の交点)は社会的最適より過大な消費量となり、最適状態と比べて三角形EFGに相当する余剰(死荷重)が失われる。正しい。
  • b(×):社会的に最適な状態の経済余剰は、社会的限界価値曲線D₂D₃を基準に測るべきで、私的限界価値曲線D₀を用いた三角形D₀ES₀とするのは誤り。
  • c(○):外部費用に等しいピグー税を課すと社会的最適が実現し、その税収は四角形D₀HFD₂(私的価値曲線と社会的価値曲線の差×最適取引量)に相当し、外部不経済(外部費用)と相殺される。正しい。
  • d(×):課税で最適を実現したときの税込み市場価格の対応が図と整合せず、P₁とするのは誤り。

正しい組み合わせは aとc。よって

#需要・供給と弾力性#余剰分析・厚生#市場の失敗・外部性

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