経済学・経済政策 H23年度 第22問

第22問

下図は、自然独占のケースを示したものである。D0D1は需要曲線、MR は限界 収入曲線、AC は平均費用曲線、MC は限界費用曲線である。なお、平均可変費用 曲線AVC は限界費用曲線と同一である。 この図の説明として最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。 a 限界費用に等しい価格付けを行うためには、四角形OP2GQ2に相当する補助 金の交付や二部料金制の導入が必要になる。 b 限界費用に等しい価格付けを行う場合、価格はP2、取引量はQ2で示され、企 業の利潤は四角形P2GIJ の赤字になり、これは固定費用に相当する。 c 独占下において、利潤を最大化にする価格はP0、取引量はQ0であり、全体の 経済余剰は四角形P0EFP2になる。 d 平均費用に等しい価格付けを行う場合、価格はP1、取引量はQ1であり、企業 の利潤はゼロになるから独立採算を実現する。

第22問の図
  1. aとc
  2. aとd
  3. bとc
  4. bとd ― 18― ◇M1(688―20)
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正解:

解答:エ

〔リード〕自然独占(規模の経済で平均費用が逓減し続ける)における価格規制。限界費用価格規制(P=MC、価格P₂・数量Q₂)は資源配分上最適だが、AC>MCのため企業は赤字(=固定費用相当)となり補助金や二部料金制が必要。平均費用価格規制(P=AC、価格P₁・数量Q₁)は利潤ゼロで独立採算が成り立つ。

  • a(×):限界費用価格付けで必要な補助金は「赤字額(四角形P₂GIJ)」に相当する。四角形OP₂GQ₂は総収入を表す図形であり、補助金額の対応として誤り。
  • b(○):限界費用価格付け(P=MC)では価格P₂・取引量Q₂となり、AC>P₂のため企業の利潤は四角形P₂GIJの赤字となる。これは固定費用に相当する。正しい。
  • c(×):独占企業の利潤最大化は MR=MC で決まり価格P₀・取引量Q₀となる点は妥当だが、そのときの「全体の経済余剰」を四角形P₀EFP₂とする図形対応が誤り。
  • d(○):平均費用価格付け(P=AC)では価格P₁・取引量Q₁となり、価格が平均費用に等しいため利潤はゼロ、独立採算(補助金なしの経営継続)が実現する。正しい。

正しい組み合わせは bとd。よって

#需要・供給と弾力性#生産者理論・費用#不完全競争・ゲーム理論

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