第18問
いま、ある個人は、図中にある線分AJ が示す予算制約の中で学習用の教材を購 入するか、他の財を購入することができる。政府は、この個人による学習用の教材 の購入に対して以下のつの方法で支援を行うものとする。なお、ADI 線上の点E とABC 線上の点F は、同一の無差別曲線上にある。 ABC 線が示すように、B 点の水準までの教材の消費量に対して、その費用の 一定割合を政府が負担する補助金の制度。 ADI 線が示すように、D 点の水準までの教材の消費量に対して、その費用の 全額を政府が負担する補助金の制度。 図の説明として、最も不適切なものを下記の解答群から選べ。 ― 14― ◇M1(688―16)
- ア 個人の教材への支出が過小になりがちであると政府が評価しているならば、 政府はの制度を採用すべきである。
- イ 個人の効用を下げることなく、政策費用を削減したいならば、政府はの制 度を採用すべきである。
- ウ 点D から点H までの長さは、の制度を選択した場合に、政府が支払うべ き補助金額を示している。
- エ 点F から点H までの長さは、の制度との制度を比較したとき、個人の 効用を下げることなく、政府が削減できる費用の大きさを示している。 ― 15― ◇M1(688―17)
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正解:ウ
解答:ウ
〔リード〕予算制約線AJの下で、2つの補助制度を比較する問題。①ABC線=B点の数量まで費用の一定割合を補助する価格補助型、②ADI線=D点の数量まで費用の全額を負担する現物(数量限定)補助型。ADI線上のE点とABC線上のF点は同一の無差別曲線上にあり、両制度で同じ効用が達成される点を基準に費用の大小を比較する。最も「不適切」なものを選ぶ。
- ア(○):個人の教材支出が過小だと政府が判断するなら、特定の数量まで全額補助して教材消費を促す②(ADI型)の採用が、政策目的(教材消費の引き上げ)に適う。妥当。
- イ(○):E点とF点が同一無差別曲線上にある(同じ効用)ため、効用を下げずに政策費用を抑えられる方を選ぶことになり、所与の図の関係から②の方が費用を節約できる。妥当。
- ウ(×・最も不適切):②(ADI型・全額補助)の制度で政府が支払う補助金額を表すのは、補助対象数量に対応する縦の距離(予算線と補助後の制約線の垂直差)であり、「点Dから点Hまでの長さ」という対応づけが図と整合しない。補助金額の図形対応の取り違えで誤り。
- エ(○):点Fから点Hまでの長さは、①と②を同一効用(同一無差別曲線)で比較したときに、効用を下げずに政府が削減できる費用の大きさを表す。妥当。
よって、最も不適切なものは ウ。