第15問
情報が不完全な市場で観察される「逆選択」に関する説明として最も適切なものは どれか。
- ア 最低賃金制度が導入されると、労働需要が減少するという逆選択が発生する。
- イ 自動車の事故保険では、保険金を受領する可能性(事故の可能性)が高い人ほ ど、保険に加入するという逆選択が発生する。
- ウ 乳幼児医療費の助成制度が充実するほど、乳幼児の医療費は増大しがちである という逆選択が発生する。
- エ 無名な企業が生産した商品は、それが良質であるとしても、有名な企業が生産 した商品に比べて人気が低いという逆選択が発生する。 ― 12― ◇M1(688―14)
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正解:イ
解答:イ
〔リード〕逆選択(逆淘汰)とは、契約「前」の情報の非対称性により、質の悪い側(リスクの高い側)が市場に多く残ってしまう現象。契約「後」に努力を怠るモラルハザードや、価格規制の効果とは区別する。
- ア(×):最低賃金導入による労働需要の減少は、価格(賃金)の下方硬直性による超過供給(失業)の問題であり、情報の非対称性による逆選択ではない。
- イ(○):事故保険において、事故を起こす可能性(リスク)が高い人ほど保険に加入したがる現象は、保険会社が個々人のリスクを見分けられない(情報の非対称)ために生じる典型的な逆選択。正しい。
- ウ(×):乳幼児医療費助成が充実するほど医療費が増大するのは、加入・契約後に受診行動が変化する「モラルハザード」の例であり、逆選択ではない。
- エ(×):無名企業の良質な商品が有名企業の商品より人気が低いのは、品質を見分けられないことに起因する評判・シグナリングの問題で、リスクの高い側が市場に残るという逆選択の定義そのものではない。
よって イ。