第4問
企業は技術の発展にともなって、しばしば研究開発組織をダイナミックに組み替 えたり、研究開発の仕組みに工夫をしている。そのような状況に関する記述のう ち、製品開発戦略の展開に結びつく研究開発組織のあり方として、最も不適切なも のはどれか。
- ア 技術ごとの機能分化が進み過ぎたので、市場が求める製品のニーズに沿って技 術部門を再編するとともに、営業部門との協議を開くことにしている。
- イ 技術的に複雑な製品が増えてきたので、プロダクトチームのほかに技術分野ご との機能別チームを再び編成し、開発段階に沿って機能別チームがプロダクト チームと連携することにしている。
- ウ 製品開発のプロジェクトリーダーには、専門的な技術知識とともにチームをま とめるマネジメント能力や人間性を重視して任命している。
- エ 製品ごとに開発担当者をおき、その下に開発チームを編成し、開発が終わった 段階で担当者およびチーム参加者は解散することにしている。
- オ 中央研究所を見直して担当を開発研究に絞り込み、外部と取引や技術交流のあ る生産技術部門や営業部門に基礎研究を移管している。 ― 4― ◇M3(295―55)
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正解:オ
解答:オ
〔リード〕製品開発戦略の展開に結びつく研究開発組織のあり方として「最も不適切」なものを選ぶ。基礎研究・開発研究・応用研究の役割分担と、市場ニーズへの接続の妥当性で判断する。
- ア(×):機能分化が進み過ぎたため市場ニーズに沿って技術部門を再編し、営業部門と協議する仕組みは、開発と市場の接続を強める適切な対応。
- イ(×):プロダクトチームに加え技術分野ごとの機能別チームを編成し、開発段階に応じて連携させるのは、製品志向と専門性を両立させるマトリクス型の適切な工夫。
- ウ(×):プロジェクトリーダーに技術知識だけでなくマネジメント能力や人間性を求めるのは、重量級プロダクト・マネジャー型開発の要件として適切。
- エ(×):製品ごとに開発担当者とチームを編成し開発完了後に解散するのは、プロジェクト型(タスクフォース)組織の一般的形態で、製品開発戦略の展開と矛盾しない。
- オ(○:最も不適切):中央研究所を開発研究に絞り込むのはよいが、外部と取引・技術交流のある生産技術部門や営業部門に「基礎研究」を移管するのは役割が逆。基礎研究は長期的・探索的で機密性が高く、現場の生産・営業部門になじまない。基礎研究の弱体化・流出を招き、製品開発の源泉を損なうため最も不適切。
よって オ。