第8問
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 大企業と中小企業の資金調達構成は大きく異なり、一般的には中小企業の借入金 への依存度が高いことが知られている。財務省「法人企業統計年報」によると、2005 年度において、短期・長期金融機関借入金の総資産に対する比率である金融機関借 入金比率は、大企業が18.0%であるのに対し、中小企業は32.1%である。なお、 ここでは資本金億円以上の企業を大企業、資本金億円未満の企業を中小企業と している。 (設問) 文中の下線部について、中小企業の資金調達構成で借入金依存度が高い理由と して最も適切なものはどれか。
- ア 金融機関の貸出姿勢が安定しており、かつ常時積極的であるため。
- イ 資金需要が乏しく、資本市場からの調達の必要性がないため。
- ウ 資本市場からの資金調達が困難であり、借入れに依存せざるを得ないため。
- エ 大企業と比較して、有利な条件で借入れを行うことができるため。 ― 8― ◇M7(743―168) (設問) 財務省「法人企業統計年報」に基づいて、1990年代後半以降の中小企業の金融 機関借入比率の推移を見た場合、最も適切なものはどれか。
- オ 上昇している。
- 低下した後、2000年代以降顕著に上昇している。
- 低下している。
- 横ばいで推移している。
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正解:ウ
解答:設問1=ウ、設問2=ウ
〔設問1〕中小企業の借入金依存度が高い理由
- ア 金融機関の貸出姿勢が安定・常時積極的(×):中小向け貸出は景気で変動し、常時積極的とはいえない。借入依存の理由にもならない。
- イ 資金需要が乏しい(×):資金需要がないなら借入依存は高まらず、前提と矛盾。
- ウ 資本市場からの資金調達が困難で借入れに依存せざるを得ない(○):中小企業は株式・社債発行による直接金融が事実上困難で、間接金融(借入)に依存せざるを得ない。
- エ 大企業より有利な条件で借入れできる(×):信用力の点で中小は大企業より不利。
〔設問2〕1990年代後半以降の中小企業の金融機関借入比率の推移
- ア 上昇している(×)/イ 低下後2000年代以降顕著に上昇(×)/エ 横ばい(×):実態と異なる。
- ウ 低下している(○):不良債権処理・貸し渋り・自己資本充実や借入返済の進展により、金融機関借入比率は趨勢的に低下した。
よって 設問1=ウ、設問2=ウ。