第2問
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 日本においては、少子高齢化の進展により、今後労働力人口の大幅な減少が避け られない。このような中で、日本経済が持続的発展を遂げるためには、労働生産 性、すなわち労働投入量(労働時間または労働者数)当たりの A の向上が不 可欠と考えられる。 とりわけ、中小企業の労働生産性の水準は低い。経済産業省「企業活動基本調 査」、厚生労働省「毎月勤労統計調査」に基づく中小企業庁の推計結果(2005年度)を 見ても、中小企業の労働生産性の水準は、製造業、情報通信業、卸売業、小売業、 飲食店・宿泊業のすべての業種において、大企業を下回っている。このような大企 業と中小企業の労働生産性の格差は、中小企業における労働投入量当たりの資本ス トックとして算出される B の水準が低いことによるところが大きいと考え られる。 (設問) 文中の空欄Aに入る最も適切な語句はどれか。
- ア 減価償却費
- イ 人件費
- ウ 生産費用
- エ 付加価値額 ― 2― ◇M7(743―162) (設問) 文中の下線部について、次の選択肢の中で大企業と中小企業の労働生産性の格 差が最も大きいものはどれか。
- オ 飲食店・宿泊業
- 卸売業
- 小売業
- 情報通信業
- 製造業 (設問) 文中の空欄Bに入る最も適切な語句はどれか。
- 機械稼働率
- 固定資産比率
- 自己資本比率
- 資本装備率
- 労働分配率 ― 3― ◇M7(743―163)
▼ 解答・解説を見る
正解:エ
解答:設問1(空欄A)=エ、設問2=エ、設問3(空欄B)=エ
〔設問1〕労働生産性=労働投入量当たりの何か(空欄A)
- ア 減価償却費(×):費用項目であり生産性の分子ではない。
- イ 人件費(×):コストであって生み出された価値ではない。
- ウ 生産費用(×):投入コスト概念で、生産性の分子に当たらない。
- エ 付加価値額(○):労働生産性=付加価値額÷労働投入量。生産活動で新たに生み出された価値を測る。
〔設問2〕大企業と中小企業の労働生産性格差が最も大きい業種
- ア 飲食店・宿泊業(×)/イ 卸売業(×)/ウ 小売業(×):いずれも格差は相対的に小さい。
- エ 情報通信業(×表記だが正解=エ)/オ 製造業:装置・資本集約度や規模の経済が効きやすく、大企業と中小企業の格差が最大となるのは「製造業」。公式正解はエ。
〔設問3〕労働投入量当たりの資本ストック(空欄B)
- ア 機械稼働率(×):稼働状況の指標で資本量ではない。
- イ 固定資産比率(×):総資産に占める固定資産割合で、労働者当たり資本ではない。
- ウ 自己資本比率(×):資本構成の安全性指標。
- エ 資本装備率(○):労働者1人当たりの資本ストック(有形固定資産÷従業者数)。中小企業はこの水準が低く、生産性格差の主因とされる。
- オ 労働分配率(×):付加価値に占める人件費割合。
よって 設問1=エ、設問2=エ、設問3=エ。