経済学・経済政策 H19年度 第16問

第16問

現在、日本経済では、金利が非常に低い水準にあるが、今後は金利の上昇が見込 まれている。その金利上昇の消費への影響を、所得効果と代替効果から分析を行 う。下記の設問に答えよ。 (

設問1

) 多くの金融資産を持っている高齢者について、金利上昇の所得効果と代替効果 による現時点での消費への影響に関して、最も適切なものの組み合わせはどれ か。

  1. 所得効果:減少 代替効果:減少
  2. 所得効果:減少 代替効果:増加
  3. 所得効果:増加 代替効果:減少
  4. 所得効果:増加 代替効果:増加
  5. 所得効果:増加 代替効果:なし (

設問2

) 現在、住宅ローンあるいは借金生活を余儀なくされている労働者が、変動金利 で借金をしているとすれば、金利上昇の所得効果と代替効果による現時点での消 費への影響に関して、最も適切なものの組み合わせはどれか。

  1. 所得効果:減少 代替効果:減少
  2. 所得効果:減少 代替効果:増加
  3. 所得効果:増加 代替効果:減少
  4. 所得効果:増加 代替効果:増加
  5. 所得効果:増加 代替効果:なし ― 18― ◇M1(023―20)
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正解: 設問1 設問2

解答:設問1=ウ、設問2=ア

異時点間の消費選択(現在消費と将来消費)の枠組みで、金利上昇が現時点の消費に与える所得効果と代替効果を分析する。

  • 代替効果:金利上昇は将来消費の相対価格を下げる(貯蓄=将来消費が有利になる)ため、現在消費から将来消費へ代替し、現時点の消費は「減少」する。これは貸し手・借り手いずれにも共通。
  • 所得効果:金利上昇が実質所得(生涯の購買力)を高めるか減らすかは、その主体が純貯蓄者(貸し手)か純債務者(借り手)かで符号が異なる。

設問1(正解:ウ)

多くの金融資産を持つ高齢者は純貸し手(純貯蓄者)。

  • 所得効果=増加:金利上昇で受取利子が増え実質所得が増加するため、現時点の消費は増加する。
  • 代替効果=減少:将来消費が相対的に割安になり、現在消費から将来消費へ代替するため、現時点の消費は減少する。

所得効果:増加/代替効果:減少 =

設問2(正解:ア)

変動金利で住宅ローン等の借金をしている労働者は純借り手(純債務者)。

  • 所得効果=減少:金利上昇で利払い負担が増し実質所得が減少するため、現時点の消費は減少する。
  • 代替効果=減少:将来消費が相対的に割安になり現在消費を減らす方向に働くため、現時点の消費は減少する。

所得効果:減少/代替効果:減少 =

#消費者理論

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