マクロ経済学
流動性の罠
Liquidity Trap
概要
利子率が極端に低い水準にあるとき、金融緩和を行っても人々が貨幣を保有し続け、利子率が下がらない状態。
詳細解説
流動性の罠とは、利子率が非常に低い水準まで低下したとき、人々が債券よりも貨幣を保有しようとするため、中央銀行がいくら貨幣供給を増やしても利子率がそれ以上低下しない状態をいう。
IS-LM分析ではLM曲線が水平となる領域に対応し、この状態では金融政策が無効となる。一方、財政政策は完全なクラウディングアウトが発生しないため有効である。日本のゼロ金利政策下での状況がこの概念に近いとされた。
試験対策のポイント
- 頻出ポイント:LM曲線が水平になる領域。金融政策(LM右シフト)は無効、財政政策が最も有効。
- 暗記必須:利子率が下限に達し、人々は債券を持たず貨幣を無限に保有しようとする(貨幣需要の利子弾力性が無限大)。
- 関連づけ:クラウディングアウトが起きないため、財政拡大の所得拡大効果がフルに発揮される。
提唱者・関連学者
ケインズが理論的可能性として言及し、ヒックスがIS-LM分析の中で定式化した。