分散分析(ANOVA)とは
分散分析(ANOVA: Analysis of Variance)とは、3群以上のグループ間で平均値に統計的に有意な差があるかどうかを検定する手法です。ロナルド・フィッシャーが開発した手法で、t検定が2群間の比較であるのに対し、ANOVAは複数群の同時比較を可能にします。
ANOVAの原理
ANOVAは、データの総変動を「グループ間変動(群間分散)」と「グループ内変動(群内分散)」に分解します。グループ間変動がグループ内変動に比べて十分に大きければ、グループ間に有意な差があると判断します。この比をF統計量と呼び、F分布を用いてp値を算出します。
ANOVAの種類
因子が1つの場合を一元配置分散分析、2つの場合を二元配置分散分析と呼びます。二元配置では因子間の交互作用も検出できます。また、対応のあるデータには反復測定分散分析が、複数の従属変数を同時に扱う場合にはMANOVA(多変量分散分析)が使用されます。
多重比較の問題
ANOVAで有意差が確認された後、具体的にどのグループ間に差があるかを調べるには多重比較(事後検定)が必要です。Tukey法、Bonferroni法、Scheff法などが代表的です。多重比較を行わずにt検定を繰り返すと、第一種の過誤の確率が増大する問題があります。