Apple Neural Engine(アップル・ニューラルエンジン)とは、Apple が自社設計するSoC(System on Chip)に組み込まれたAI推論専用のハードウェアアクセラレータです。iPhone、iPad、Mac、Apple Watch、Apple Visionなど、Apple製品全体でオンデバイスAI処理を高速かつ省電力に実行する役割を担っています。
Neural Engineの性能と進化
初代Neural Engine(A11 Bionicチップ、2017年)は2コア構成で毎秒6000億回の演算が可能でした。M4チップ(2024年)のNeural Engineは16コア構成で最大38TOPSの演算性能を達成しており、世代を重ねるごとに大幅な性能向上を遂げています。
活用されている機能
Face ID(顔認証)、Live Text(画像内テキスト認識)、ポートレートモードの被写体分離、Siriの音声認識、キーボードの予測変換、写真の自動分類、ヘルスケアの健康データ分析など、多くのApple機能がNeural Engineを活用しています。Apple Intelligenceの各種AI機能もNeural Engineが処理の多くを担当します。
Core MLとの連携
開発者はCore MLフレームワークを通じてNeural Engineを活用できます。Core MLが自動的にNeural Engine、GPU、CPUの中から最適なプロセッサを選択して推論を実行します。プライバシーを重視し、データをクラウドに送信せずにデバイス上で処理するAppleの戦略を技術的に支えています。