この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。
第9問
論点:正味現在価値法(NPV・タックスシールド)
当社は、ある設備投資案の採否を正味現在価値法によって判断している。次の資料に基づき、この投資案の正味現在価値として最も適切なものを下記の解答群から選べ。 【資料】(単位:千円) ・初期投資額10,000(第1期首に支出)。耐用年数5年、残存価額はゼロ、定額法で償却する。 ・毎期の税引前・減価償却前のキャッシュ・フローは4,000で、5年間にわたって生じる。 ・実効税率は30%である。 ・割引率に対応する年金現価係数(期間5年)は4.0とする。
- ア △4,400千円
- イ 1,200千円
- ウ 3,600千円
- エ 6,000千円
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正解:ウ
解答:ウ
正味現在価値(NPV)の計算問題。ポイントは、減価償却費を①引いて税引後利益を出し、②現金支出でないため足し戻して年間キャッシュ・フローにする「往復」(タックスシールド)を正しく処理すること。
計算過程(単位:千円)
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年間減価償却費 = 10,000÷5年 = 2,000
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税引前利益 = 4,000 − 減価償却費2,000 = 2,000
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税引後利益 = 2,000×(1−0.3) = 1,400
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年間キャッシュ・フロー = 税引後利益1,400 + 減価償却費2,000 = 3,400
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キャッシュ・フローの現在価値 = 3,400×年金現価係数4.0 = 13,600
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NPV = −初期投資10,000 + 13,600 = 3,600
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ア(×):△4,400。減価償却費の足し戻しを忘れ、税引後利益1,400のみで割り引いた誤り(1,400×4.0−10,000)。
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イ(×):1,200。減価償却費を引かずに税金だけ課した誤り(4,000×0.7×4.0−10,000)。
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ウ(○):3,600。タックスシールドを正しく処理した金額。
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エ(×):6,000。税金を無視し、税引前キャッシュ・フロー4,000をそのまま割り引いた誤り(4,000×4.0−10,000)。
よって ウ。
なぜこの論点を予想したか
過去19年の出題実績では投資意思決定・NPVは19年で延べ63回とほぼ毎年出る最頻出枠で、R07では6問と急増した。減価償却の節税効果(タックスシールド)を含む税引後キャッシュ・フローの計算はこの科目最大の得点源であり、繰り返し問われるため出題可能性が高い。