この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。
第15問
論点:国際収支
国際収支に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 貿易収支は、経常収支を構成する項目の一つである。
- イ 第一次所得収支は、対価を伴わない無償援助や送金を計上する。
- ウ 近年の日本の経常収支では、貿易収支が最大の黒字項目である。
- エ 経常収支が黒字のとき、金融収支は赤字となるのが原則である。
- オ ISバランス上、民間の貯蓄超過と同額の財政赤字があれば経常収支は赤字になる。
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正解:ア
解答:ア
国際収支の構造(経常収支の内訳、経常収支と金融収支の関係、ISバランス)を確認する問題。
- ア(○):経常収支は貿易収支・サービス収支・第一次所得収支・第二次所得収支からなり、貿易収支はその構成項目の一つである。
- イ(×):対価を伴わない無償援助や送金は第二次所得収支に計上する。第一次所得収支は対外投資からの利子・配当を計上する項目で、取り違えている。
- ウ(×):近年の日本の経常収支では、対外純資産の利子・配当を計上する第一次所得収支が最大の黒字項目。貿易収支は変動が大きい。
- エ(×):経常収支が黒字のとき、その分だけ対外純資産が増えるため、金融収支は黒字になるのが原則。赤字は誤り。
- オ(×):ISバランスは「経常収支=民間の貯蓄投資差額+財政収支」。民間の貯蓄超過と同額の財政赤字があれば両者は相殺され、経常収支はゼロ(均衡)になる。赤字は誤り。
よって ア。
なぜこの論点を予想したか
国際収支はR05第2問(経常収支の内訳推移)・R07第11問(経常収支と貿易収支)で近年連続して出題されている。R07第11問が黒字拡大要因とマーシャル=ラーナー条件、R05第2問が図による内訳推移だったため、本問は経常収支と金融収支・貿易収支の構造的な関係とISバランス恒等式に切り口を変えた。文章・恒等式のみで完結し、図表なしで成立する。