この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。
第12問
論点:情報の非対称性
情報の非対称性に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 逆選択は、契約が成立した後に生じる隠れた行動の問題である。
- イ モラルハザードは、契約前に質の悪い相手ばかりが集まる問題である。
- ウ シグナリングは、情報をもつ側が自らの質を相手に示す行動である。
- エ スクリーニングは、情報をもつ側が相手の質を選別する仕組みである。
- オ アカロフのレモン市場では、市場に流通する財の平均品質が上昇する。
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正解:ウ
解答:ウ
情報の非対称性の代表的な症状(逆選択・モラルハザード)と、その対策(シグナリング・スクリーニング)を区別する問題。
- ア(×):逆選択は契約の前に、相手のタイプ(隠れた情報)が分からないために質の悪い側が残る問題。契約後の隠れた行動はモラルハザードの説明。
- イ(×):モラルハザードは契約の後に相手の行動(隠れた行動)が観察できず注意を怠る問題。契約前に質の悪い相手が集まるのは逆選択の説明で、両者を取り違えている。
- ウ(○):シグナリングは、情報をもつ側が自らの質を保証・学歴などの信号として自発的に示す行動。
- エ(×):スクリーニングは、情報をもたない側が相手の質を選別する仕組み(推薦状の要求など)。もつ側とするのは誤り。
- オ(×):レモン市場では良質な財が退出し、市場に流通する財の平均品質は低下する。上昇は誤り。
よって ウ。
なぜこの論点を予想したか
情報の非対称性は市場の失敗の常連で、H20第15問(レモン市場)・R01第19問・R04第21問・R05第18問と繰り返し出題されている。R05第18問がモラルハザードの軽減策(免責)を問う型だったため、本問は逆選択とモラルハザードの契約前後の区別、シグナリングとスクリーニングの主体の違い、レモン市場を横断する定義型に切り口を変え、正解肢も過去問と重ならないようにした。図表なしで成立する。