予想問題 企業経営理論 令和8年度予想 第26問

この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。

第26問

論点:市場細分化・ターゲティング・ポジショニング

市場細分化、ターゲティングおよびポジショニングに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 市場細分化に用いるサイコグラフィック変数は、刊行された二次データから入手できる。
  2. 顧客のニーズには異質性があるため、市場は細かく分けるほど効果が高まり、過剰な細分化によって非効率が生じることはない。
  3. 行動的変数による市場細分化には、使用量や購買機会などによるもののほか、顧客が製品に求める便益によって切り分けるものがあり、後者はベネフィット・セグメンテーションと呼ばれる。
  4. 複数のセグメントにそれぞれ別の製品・施策で対応する差別型マーケティングは、経営資源に余裕がある企業に向く。市場全体に同一の製品と施策で対応する無差別型マーケティングは、中小企業に向く。
  5. セグメントの評価基準には、測定可能性・維持可能性・差別化可能性・到達可能性・実行可能性がある。このうち到達可能性とは、規模や購買力を測定できることをいう。
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正解:

解答:ウ

STPは Segmentation(市場細分化)→ Targeting(標的市場の選定)→ Positioning(位置づけ)の順に進む、マーケティング戦略の中核である。細分化の4軸(地理的・人口統計的・心理的・行動的)、ターゲティングの3パターン(無差別型・差別型・集中型)、有効なセグメントの評価基準を正確に押さえたい。

  • ア(×):ライフスタイル・価値観・パーソナリティなどのサイコグラフィック(心理的)変数は、刊行された二次データでは把握しにくく、通常は独自の意識調査によって測定する。刊行データで入手しやすいのは、年齢・性別・所得などのデモグラフィック(人口統計的)変数である。
  • イ(×):前半は正しく、市場細分化は似たニーズをもつ顧客のグループに市場を切り分けることであり、顧客ニーズの異質性がその前提にある。誤りは後半で、細分化は「細かければよい」わけではない。細かく切りすぎると各セグメントの規模が小さくなり非効率になるオーバー・セグメンテーション(過剰な細分化)が問題となる。
  • ウ(○):細分化の4軸のうち行動的(ビヘイビアル)変数には、ロイヤルティ(忠誠度)・使用量・購買機会・求める便益がある。このうち顧客が製品に求める便益を軸に市場を切り分けるものを、ベネフィット・セグメンテーションという。適切である。
  • エ(×):前半は正しく、差別型マーケティングは複数セグメントにそれぞれ別の製品・施策で対応するもので、資源に余裕がある企業に向く。誤りは後半で、経営資源が限られる中小企業に適するのは、特定の少数セグメントに資源を集中する集中型マーケティングである。無差別型は大量生産を行う大企業向きであり、対応が逆。
  • オ(×):前半は正しく、有効なセグメントの評価基準は測定可能性・維持可能性・差別化可能性・到達可能性・実行可能性の5つである。誤りは後半で、規模や購買力を測れることは測定可能性にあたる。到達(接近)可能性は、物流と情報流の上でそのセグメントに効果的に到達できることを指す。

よって

なぜこの論点を予想したか

過去19年で4回の出題だが、直近はR02第29問であり、ここ数年ご無沙汰の論点。マーケティング・マネジメント・プロセス(R-STP-MM-I-C)の中核であり、細分化変数・ターゲティングの3パターン・セグメントの評価基準は基礎論点として復活の可能性が高い。なお、ポジショニングに用いる知覚マップの性格は昨年のR07第32問設問1で問われたばかりであり、本問では外した。

#マーケティング戦略

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