予想問題 企業経営理論 令和8年度予想 第8問

この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。

第8問

論点:デファクト・スタンダードとネットワーク外部性

製品やサービスの「標準(スタンダード)」には、決まり方の異なる2つ の種類がある。また、標準の獲得を左右する重要な性質としてネットワー ク外部性が挙げられる。技術の標準化に関する記述として、最も適切なも のはどれか。

  1. デファクト・スタンダードは、市場での競争を通じて事実上の標準となった規格であり、その獲得のためには、ISOのような標準化機関での協議と調整が中心的な方策となる。
  2. ネットワーク外部性が働く市場では、使う人が増えるほど便益も大きくなるため、最終的には性能が最も優れた規格が標準として生き残る。
  3. ユーザー数の増加に伴って補完財が充実し、それによって便益が高まる効果を、ネットワーク外部性の直接的効果という。
  4. デジュール・スタンダードとは、市場での競争を通じて事実上の標準となった規格をいい、公的な標準化機関は関与しない。
  5. ネットワーク外部性が働く市場では、先にユーザー基盤を広げた者が有利になるため、競合より早期にユーザー数を増やすことが有効となる。
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正解:

解答:オ

標準にはデファクト・スタンダード(市場での競争を通じて事実上の標準となる)とデジュール・スタンダード(ISO等の標準化機関が公式に定める公的標準)の2種類がある。ネットワーク外部性とは、その製品を使う人が増えるほど便益も大きくなる性質をいう。

  • ア(×):前半は正しく、デファクト・スタンダードは市場での競争を通じて多く使われた結果として決まる事実上の標準である。誤りは後半で、ISOのような標準化機関で協議・調整して決めるのはデジュール・スタンダード(公的標準)のほうであり、デファクト・スタンダードの獲得方策とはならない。
  • イ(×):前半は正しく、ネットワーク外部性とは、その製品を使う人が増えるほど便益も大きくなる性質をいう。誤りは後半で、この性質が働く市場では先にユーザー数を増やした者が雪だるま式に有利になるため、必ずしも性能が一番のものが標準になるとは限らない。初期のシェア獲得が効くという点が要注意である。
  • ウ(×):直接的効果と間接的効果が入れ替わっている。ユーザー数の増加に伴い補完財(対応ソフト・周辺機器など)が増える・安くなることで便益が増すのは間接的効果である。直接的効果は、ユーザー数そのものが増えることで便益が増すことをいう。
  • エ(×):デファクトとの取り違えである。市場での競争を通じて事実上の標準となるのはデファクト・スタンダードである。デジュール・スタンダードはISO等の標準化機関が公式に定める公的標準であり、「公的な標準化機関は関与しない」も誤り。
  • オ(○):ネットワーク外部性が働く市場では、先にユーザー基盤を広げた者がさらに有利になるため、競合より早期にユーザー数を増やすことが競争優位を得る有効な方策となる。記述は正しい。

よって

なぜこの論点を予想したか

H24、H27、R02の3回出題で、直近はR02でありそろそろ出題される時期にあたる。デファクトとデジュールの取り違え、ネットワーク外部性の直接的効果と間接的効果のすり替え、「性能が最高のものが標準になる」という思い込みが定番の引っかけとして繰り返し用いられている。

#技術経営・イノベーション

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