予想問題 企業経営理論 令和8年度予想 第5問

この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。

第5問

論点:競争地位別戦略(コトラー)

競争地位別戦略に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. チャレンジャーは、リーダーが追随しにくい差別化によって攻めるが、その中心はドメインの差別化にある。
  2. ニッチャーは狭い市場に特化して高収益を狙う立場であり、周辺需要の拡大と下位企業への同質化によって地位を維持する。
  3. フォロワーは、上位企業の製品を模倣して開発費を抑えるが、その狙いは上位企業を上回る品質を実現して顧客を奪うことにある。
  4. リーダーは、周辺需要の拡大によって市場全体を大きくしつつ、下位企業の差別化には同質化で対応する。
  5. 相対的市場シェアは、自社のシェアを業界全体の規模で除して算出される。
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正解:

解答:エ

競争地位別戦略は、戦略の「担い手」を取り違えさせる引っかけが定番である。周辺需要拡大・同質化・フル・カバレッジはリーダーの役割、4Pの差別化はチャレンジャー、模倣+低コストはフォロワー、ドメインの差別化はニッチャーの役割、と反射的に言えるようにしたい。

  • ア(×):前半は正しく、チャレンジャーはリーダーが追随しにくい差別化によって攻める。誤りは後半で、その中心は4P(製品・価格・流通・プロモーション)の差別化であり、特定セグメントに資源を集中して攻撃することにある。狭い市場に集中する「ドメインの差別化」はニッチャーの定石である。
  • イ(×):前半は正しく、ニッチャーは狭い市場に特化してミニ・リーダーとして高収益を狙う立場である。誤りは後半で、周辺需要拡大(市場全体を大きくする)と同質化(下位の差別化を真似て無力化する)は、いずれもリーダーの定石であってニッチャーが担うものではない。
  • ウ(×):前半は正しく、フォロワーは上位企業の模倣によって開発費を抑える。誤りは後半で、その狙いは低コストで一定の地位を維持し生き残ることにある。コストを上げて品質を高め、上位から顧客を奪いにいくのはフォロワーの定石ではない。
  • エ(○):リーダーは、周辺需要の拡大によって市場全体を大きくしつつ、下位企業の差別化には同質化で対応して無力化する。あわせて自らのイノベーションで市場を主導する。記述は正しい。
  • オ(×):計算式の分母が誤っている。相対的市場シェアは「自社シェア ÷ 業界最大競合のシェア」で算出する。「業界全体の規模で除す」のは通常の市場シェアの考え方であり、相対的市場シェアの定義ではない。

よって

なぜこの論点を予想したか

ほぼ毎年のように問われる鉄板論点で、直近はR05第5問。R07(第1〜12問)では戦略階層・アンゾフ・VRIO・垂直統合・業界構造などが問われた一方で競争地位別戦略は未出題であり、R08での出題可能性が高い。戦略の担い手(誰の定石か)を取り違えさせる形式が定番である。

#競争戦略

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