予想問題 企業経営理論 令和8年度予想 第3問

この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。

第3問

論点:企業ドメインと事業ドメイン

ドメインとは、企業が生きていく活動の範囲・生存領域のことであり、企 業全体を対象とする企業ドメインと、個々の事業を対象とする事業ドメイ ンの2つのレベルに分けて考えられる。ドメインの定義・再定義に関する 記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 事業ドメインの決定は、その事業で誰に何を提供するかに加え、企業のアイデンティティと企業の境界をも規定する。
  2. 企業ドメインの決定は、個別の事業における競争力の源泉を直接に規定する。
  3. T. レビットは、ドメインをモノによって狭く定義すると環境変化に気づけず衰退すると警告した。この近視眼を避けるために彼が推奨したのが、事業の範囲をモノそのもので定める物理的定義である。
  4. D. エーベルは事業ドメインを「誰に・何を・どのように」の3つの次元で描いたが、このうち「どのように」にあたる次元は組織構造である。
  5. 事業ドメインの決定は、設定された領域の中で、事業マネジャーにオペレーションを行う自律性を与える。
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正解:

解答:オ

ドメインは「全体=企業ドメイン/個別=事業ドメイン」と区別する。企業ドメインは多角化の広がりの程度、企業のアイデンティティ、企業の境界を規定し、事業ドメインはその事業で誰に・何を・どのように提供するかを規定する。

  • ア(×):前半は正しく、事業ドメインはその事業で誰に何を提供するかを規定する。誤りは後半で、企業のアイデンティティと企業の境界を規定するのは企業ドメインの役割である。レベルの取り違えを狙った定番の誤りである。
  • イ(×):主語が逆である。個別事業における競争力の源泉を規定するのは事業ドメインの役割であり、企業全体の基本的な性格を方向づける企業ドメインの役割ではない。
  • ウ(×):前半は正しく、T. レビットは、モノでドメインを狭く定義すると環境変化に気づけず衰退するマーケティング・マイオピア(近視眼)に陥ると警告した。誤りは後半で、近視眼を招くのが製品・モノそのもので範囲を決める物理的定義であり、レビットが推奨したのは顧客に提供する機能・価値で範囲を定める機能的定義のほうである。
  • エ(×):前半は正しく、D. エーベルは事業ドメインを「誰に・何を・どのように」の3つの次元で描いた。誤りは後半で、「どのように」にあたる次元は技術である。3次元は、誰に売るかを表す顧客層(Customer)、何を提供するかを表す顧客機能(Function)、どのように実現するかを表す技術(Technology)であり、その頭文字をとってCFTと呼ばれる。組織構造は含まれない。
  • オ(○):事業ドメインの決定は、設定された領域の中で事業マネジャーにオペレーションを行う自律性(裁量)を与える。記述は正しい。

よって

なぜこの論点を予想したか

過去19年で8回出題。H23、H24、H25、H27、H28、H29、R01、R05と繰り返し問われてきた定番論点であり、直近の出題はR05でそろそろ出題される時期にあたる。企業ドメインと事業ドメインの主語の取り違え、物理的定義と機能的定義の逆転、エーベルの3次元の名称すり替えが定番の引っかけである。

#経営戦略・全社戦略

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