この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。
第1問
論点:PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 資金の流入は市場成長率の高さで決まり、資金の流出は相対的市場シェアの高さで決まる。
- イ 金のなる木は資金の流入が流出を上回る事業であるが、市場の成長が見込めない以上、速やかに撤退して資金を回収することが定石となる。
- ウ 負け犬は撤退・収穫が基本となるが、市場成長率が低くとも高収益な事業を見極めて残すことも重要である。
- エ PPMは、金のなる木で得た資金を問題児や花形へ振り向ける枠組みであり、事業間のシナジーを的確に評価して再配分できる点に強みがある。
- オ 問題児は資金の流出が大きいため、いずれも投資の対象とはせずに撤退すべき事業と判断される。
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正解:ウ
解答:ウ
PPMの急所は、①軸と資金の対応(縦軸=市場成長率=資金の流出/横軸=相対的市場シェア=資金の流入)、②お金の流れ(金のなる木で稼ぎ、問題児・花形へ再配分)、③弱点(事業間のシナジーを考慮できない)の3点である。
- ア(×):流入と流出が逆である。資金の流入は横軸の相対的市場シェアで決まり、シェアが高いほど累積生産量が多くコストが低いため資金が入る。資金の流出は縦軸の市場成長率で決まり、成長市場は投資が必要で資金が出ていく。PPMの根幹をなす対応関係である。
- イ(×):金のなる木の資金の流入が流出を上回るという前半は正しい。誤りは後半で、金のなる木はここで得た資金を問題児や花形へ再配分するための資金の供給源であり、速やかな撤退・収穫の中心となるのは負け犬のほうである。
- ウ(○):負け犬は撤退・収穫が基本ではあるが、機械的に判断するのは危険であり、市場成長率が低くとも高収益な事業は見極めて残すことが重要である。「負け犬=即撤退」という機械的判断はPPMの弱点の1つとして指摘されており、記述は正しい。
- エ(×):前半は正しく、PPMは金のなる木で得た資金を問題児や花形へ振り向ける資金配分の枠組みとして機能する。誤りは後半で、PPMは各事業を独立した資金の箱として扱うため、事業間のマーケティングや技術のシナジーを評価に組み込めない。これは強みではなく代表的な弱点である。
- オ(×):問題児の資金の流出が大きいという前半は正しい。誤りは後半で、成長市場で優位を期待できる有望なものを選んで集中投資し、花形へ育てることが定石である。「いずれも投資をせず撤退」と一律に断じるのは誤り。
よって ウ。
なぜこの論点を予想したか
過去19年で10回出題。H24〜H29、R01、R03、R04、R06と高頻度だがR07は未出題で、そろそろ出題される可能性が高い。軸と資金の流入・流出の対応、金のなる木から問題児・花形への再配分、シナジーを考慮できないという弱点の3点が繰り返し狙われている。