この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。
第18問
論点:EVM(スケジュール効率指数・コスト効率指数)
A社では、完成時総予算(BAC)が1,500 万円の情報システム開発プロジェクトが 進行中である。ある時点でプロジェクトの進捗を把握したところ、出来高計画値 (PV)が500 万円、出来高実績値(EV)が600 万円、コスト実績値(AC)が750 万円 であった。 この時点におけるスケジュール効率指数(SPI)とコスト効率指数(CPI)の値の組 み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、値は小数点以下 第3位を四捨五入している。
- ア SPI:0.80 CPI:1.20
- イ SPI:0.83 CPI:0.80
- ウ SPI:0.83 CPI:1.25
- エ SPI:1.20 CPI:0.80
- オ SPI:1.20 CPI:1.25
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正解:エ
解答:エ
EVM(アーンドバリュー・マネジメント)の基本3量と効率指数の定義から計算する。
基本の3量
| 用語 | 意味 | 本問の値 |
|---|---|---|
| PV(Planned Value:出来高計画値) | その時点までに完了予定だった作業の予算額 | 500万円 |
| EV(Earned Value:出来高実績値) | その時点までに実際に完了した作業の予算換算価値 | 600万円 |
| AC(Actual Cost:コスト実績値) | その作業に実際にかかったコスト | 750万円 |
効率指数の式(どちらも分子はEV)
- SPI(スケジュール効率指数)= EV ÷ PV … 1より小さいと進捗遅れ
- CPI(コスト効率指数)= EV ÷ AC … 1より小さいとコスト超過
計算
- SPI = EV ÷ PV = 600 ÷ 500 = 1.20
- CPI = EV ÷ AC = 600 ÷ 750 = 0.80
したがって SPI:1.20/CPI:0.80 となり、エが正しい。
読み取れること:SPIが1を上回っているので進捗は計画より進んでいるが、CPIが1を下回っているのでコスト効率は悪く、予算を超過している。急いで進めた結果コストがかさんでいる状態である。
他の選択肢はどこで間違えるか
- ア:SPIとCPIを取り違えた場合の値。
- イ:SPIの分母と分子を逆にして PV÷EV = 500÷600 = 0.83 とした誤り。
- ウ:SPI・CPIの両方とも分母と分子を逆にした誤り(PV÷EV=0.83、AC÷EV=1.25)。
- オ:CPIの分母と分子を逆にして AC÷EV = 750÷600 = 1.25 とした誤り。
参考:このままのコスト効率で進むと仮定した完成時総コスト見積り(EAC)は、EAC = BAC ÷ CPI = 1,500 ÷ 0.80 = 1,875万円となり、予算を375万円超過する見込みとなる。
よって エ。
なぜこの論点を予想したか
プロジェクト管理〈第10章〉は過去19年で17回と出題数自体は少ないが、R07では第18問(WBS)・第23問(EVM)の2問、R06でも第21問(EVM)、R05でも第20問(プロジェクト管理の指標)と3年連続で出題されており、直近の頻度は高い。EVMはH30第22問・R06第21問・R07第23問がいずれもEAC(完成時総コスト)を問うており、SPIとCPIを同時に算出させる形は未出題。CPI=EV÷AC、SPI=EV÷PVの2式で確実に得点できる典型的な計算問題。
出典
- 過去問 H30 第22問・R06 第21問・R07 第23問(EVMによる完成時総コスト見積り)/R05 第20問(CPI・SPIの定義)