この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。
第8問
論点:システムの稼働率(MTBF・直列と並列)
装置Aは、平均故障間隔(MTBF)が450時間、平均修復時間(MTTR)が50時間である。また、装置Bの稼働率は0.8である。 いま、装置A1台と、装置B2台を並列に接続した部分とを、直列に接続したシステムを考える。このシステム全体の稼働率として、最も適切なものはどれか。 ただし、直列に接続されている部分はそれらが同時に稼働しているときだけ稼働しているとみなし、並列に接続されている部分はどちらか一方が稼働していれば稼働しているとみなす。
- ア 0.720
- イ 0.864
- ウ 0.900
- エ 0.960
- オ 0.980
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正解:イ
解答:イ
稼働率の計算は「①MTBF・MTTRから各装置の稼働率を出す → ②並列部分をまとめる → ③直列で掛け合わせる」の3ステップ。直列=掛け算(下がる)/並列=1から引く(上がる)が原則。
Step1 装置Aの稼働率を求める
稼働率 = MTBF ÷(MTBF + MTTR)= 450 ÷(450 + 50)= 450 ÷ 500 = 0.9
Step2 装置Bを2台並列にした部分の稼働率を求める
並列は「どちらか一方でも動けば稼働」なので、“2台とも壊れる確率”を1から引く。
並列部分の稼働率 = 1 −(1 − 0.8)の2乗 = 1 − 0.2 × 0.2 = 1 − 0.04 = 0.96
Step3 直列に接続して全体をまとめる
装置Aと並列部分は直列なので、掛け算する。
システム全体の稼働率 = 0.9 × 0.96 = 0.864
- ア(×):0.720。0.9 × 0.8 と計算した値で、装置Bを2台の並列ではなく1台として扱ってしまった誤り。並列にすれば稼働率は0.8より上がる。
- イ(○):0.864。装置Aの0.9と、並列部分の0.96を掛け合わせた値であり正しい。
- ウ(×):0.900。装置A単体の稼働率にとどまっており、直列につないだ装置Bの部分を掛け忘れている。直列につなげば全体は0.9より下がる。
- エ(×):0.960。並列部分だけの稼働率であり、装置Aを掛け忘れている。
- オ(×):0.980。1 −(1 − 0.9)×(1 − 0.8)と計算した値で、システム全体を並列とみなした誤り。装置Aと並列部分は直列である。
よって イ。
なぜこの論点を予想したか
過去19年の出題実績を論点別に集計すると、システム性能・信頼性〈第8章〉は延べ40回で、R06の0問からR07で6問へと急増した。R07だけで稼働率が第9問(直列・並列の大小比較)と第24問(SLAの最低稼働率)の2問出ており、テキストも稼働率計算を「計算問題の主戦場」「ほぼ毎年のように顔を出す」と位置づける。ただしR07第9問は図を用いた大小比較にとどまり、MTBF・MTTRから稼働率を求める計算はR01第13問(RASIS比較)が最後である。両者を組み合わせた典型計算の出題可能性が高い。