この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。
第16問
論点:製造物責任法(PL法)
製造物責任法(PL法)に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
- ア 加工されていない農林水産物は製造物に当たらないが、原材料に手を加えて調理・加工した食品は製造物に当たり得る。
- イ 製造業者等は、製造物を引き渡した時における科学又は技術に関する知見によっては欠陥があることを認識できなかったことを証明すれば、損害賠償の責任を免れる。
- ウ 製造物責任を追及する被害者は、製造業者等の過失を証明する必要はなく、製造物の欠陥と、その欠陥により損害が生じたこととの因果関係を証明すればよい。
- エ 損害賠償請求権は、被害者が損害及び賠償義務者を知った時から3年間行使しないときに時効消滅するが、この期間は製造物を引き渡した時から進行する。
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正解:エ
解答:エ
製造物責任法の各要件(製造物の範囲・開発危険の抗弁・無過失責任と立証・期間制限)を問う。誤り(=最も不適切)を選ぶ。
- ア(○・適切):製造物は「製造又は加工された動産」(2条1項)。未加工の農林水産物は該当しないが、調理・加工した食品は加工された動産として製造物に当たり得る。適切。
- イ(○・適切):引渡し時の科学・技術の知見によって欠陥を認識できなかったことを証明すれば責任を免れる(開発危険の抗弁。4条1号)。適切。
- ウ(○・適切):PL法は無過失責任であり、被害者は製造業者等の過失を証明する必要はなく、製造物の欠陥と、その欠陥と損害との因果関係を証明すればよい。適切。
- エ(×・不適切):期間制限は2つあり、被害者が損害及び賠償義務者を「知った時から3年(生命・身体の侵害は5年)」と、製造業者等が製造物を「引き渡した時から10年」である(5条)。「知った時から3年」の起算点を「引き渡した時から」とする本記述は両者を取り違えた誤りで、これが最も不適切。
よって エ。
なぜこの論点を予想したか
PL法は〈第9章〉でほぼ毎年出題され、R07第23問・R05第18問で連続出題された。製造物の範囲・製造業者等・開発危険の抗弁・拡大損害は切り口を変えて繰り返し問われる得点源である。
出典
- 製造物責任法第2条(定義)・第3条(賠償責任)・第4条(免責事由)