この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。
第14問
論点:担保物権(抵当権・留置権)
民法及び商法が定める担保物権に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 商人間の商行為によって生じた債権に基づく商事留置権が成立するためには、その被担保債権と留置している物との間に、民事留置権と同様の個別的な牽連関係が存在することが必要である。
- イ 抵当権、質権及び先取特権のいずれについても、目的物の売却代金や賃料などに権利を及ぼす物上代位は認められていない。
- ウ 抵当権は、目的物の占有を設定者のもとにとどめたまま設定することができ、被担保債権が弁済されないときは、目的物を競売して他の債権者に優先して弁済を受けることができる。
- エ 留置権者は、留置している物について、他の債権者に優先して被担保債権の弁済を受けることができる。
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正解:ウ
解答:ウ
担保物権(抵当権・留置権・先取特権)の性質を問う。優先弁済的効力と物上代位、商事留置権の要件がポイント。
- ア(×):民事留置権は被担保債権と物との個別的な牽連関係を要するが、商事留置権はこれを要せず、商人間の商行為により債務者所有の物を占有していれば足りる(商法521条)。「牽連関係を要する」は誤り。
- イ(×):抵当権・質権・先取特権はいずれも優先弁済的効力を有し、物上代位が認められる(304条・372条等)。「認められていない」は誤り。
- ウ(○):抵当権は目的物を占有せずに設定でき、弁済がないときは競売により優先弁済を受けられる(369条)。正しい。
- エ(×):留置権には優先弁済的効力がなく、目的物を留置して弁済を促すにとどまる。「優先して弁済を受けられる」は誤り。
よって ウ。
なぜこの論点を予想したか
物権・担保物権は〈第8章〉の頻出分野。R01第18問で物上代位が問われたが、留置権の優先弁済的効力の有無や商事留置権の牽連性など担保物権の性質比較は繰り返し問われる論点で、R05〜R07で手薄なため出題可能性が高い。
出典
- 民法第295条(留置権)・第304条(物上代位)・第369条(抵当権)/商法第521条(商事留置権)