この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。
第11問
論点:売買の契約不適合責任
民法が定める売買の契約不適合責任に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 買主が売主に対して代金の減額を請求するには、その契約不適合が売主の責めに帰すべき事由によって生じたものであることが必要である。
- イ 契約不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときであっても、買主は、売主に対して履行の追完を請求することができる。
- ウ 契約不適合を理由として買主が契約を解除するには、その契約不適合が売主の責めに帰すべき事由によって生じたものであることが必要である。
- エ 引き渡された目的物が種類又は品質に関して契約に適合しない場合、買主が不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しないときは、その不適合を理由とする責任を追及できなくなる。
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正解:エ
解答:エ
売買の契約不適合責任(民法562条以下)。代金減額・追完・解除の要件と、種類・品質の期間制限を問う。
- ア(×):代金減額請求は、原則として相当の期間を定めて追完の催告をし、その期間内に追完がないときに認められる(563条1項)。売主の帰責事由は要件ではなく、「売主の責めに帰すべき事由が必要」とする点が誤り。
- イ(×):契約不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は履行の追完を請求することができない(562条2項)。「請求することができる」とする点が誤り。
- ウ(×):現行民法では、契約の解除に債務者(売主)の帰責事由は不要である(催告解除は541条、無催告解除は542条)。「売主の責めに帰すべき事由が必要」とする点が誤り。逆に、不適合が買主の責めに帰すべき事由による場合には買主は解除できない(543条)。
- エ(○):種類・品質に関する不適合は、買主がその不適合を知った時から1年以内に売主へ通知しないと、原則として追完・代金減額・損害賠償・解除の権利を失う(566条)。なお数量の不適合にはこの1年の通知制限は適用されない。正しい。
よって エ。
なぜこの論点を予想したか
民法・契約・PL〈第7〜9章〉は過去19年で延べ184回と会社法系に次ぐ最頻出で、R07でも12問と急増した。契約不適合責任はR06第20問・R03第20問で問われた定番であり、令和8年度も期間制限(種類・品質の1年通知/数量は制限なし)や代金減額の要件など切り口を変えて問われる可能性が高い。
出典
- 民法第562条〜第566条(売買の契約不適合責任)