この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。
第7問
論点:株式交換・株式移転・株式交付
会社法が定める株式交換、株式移転および株式交付に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 株式移転は、一または二以上の株式会社が、その発行済株式の全部を、新たに設立する持分会社に取得させる方法であり、既存の株式会社を完全親会社とするためにこの手続を用いることはできない。
- イ 株式交換において、完全親会社となる株式会社が完全子会社となる会社の株主に対して交付する対価は、当該完全親会社の株式に限られず、金銭その他の財産とすることもできる。
- ウ 株式交換をする場合、完全親会社となる会社においては、原則として、株主総会の特別決議による承認を要しない。
- エ 株式交付は、株式会社が他の株式会社を完全子会社とする場合にのみ用いることができる制度である。
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正解:イ
解答:イ
株式交換・株式移転・株式交付の対価、設立会社の種類、承認手続、子会社化の程度を問う問題。過去問(R07第6問・R05第6問)が扱った合併・会社分割・事業譲渡とは対象を変えている。
- ア(×):株式移転により完全親会社として設立されるのは株式会社であり、持分会社ではない(会社法773条)。「持分会社に取得させる」は誤り。
- イ(○):対価の柔軟化により、株式交換の対価は完全親会社の株式に限られず、金銭その他の財産とすることもできる(会社法768条1項2号)。正しい。
- ウ(×):株式交換では、完全親会社となる会社において原則として株主総会の特別決議による承認を要する(会社法795条1項・309条2項12号)。簡易・略式の場合を除き「承認を要しない」は誤り。
- エ(×):株式交付は、株式会社が他の株式会社を子会社(議決権の過半数取得など)とするために用いる制度であり、完全子会社とすることまでは要しない(会社法774条の3)。「完全子会社とする場合にのみ」は誤り。
よって イ。
なぜこの論点を予想したか
組織再編は過去19年で24回、毎年ほぼ1問(R07第6問・R06第7問・R05第6問)出題される。これらはいずれも合併・会社分割・事業譲渡を扱っており、株式交換・株式移転・令和元年改正で創設された株式交付はR05〜R07で問われておらず、令和8年度の出題可能性が高い。