経済学・経済政策 R03年度 第18問

第18問

生産に外部経済が伴う場合の市場均衡を考える。下図には、需要曲線D、私的 限界費用曲線S0、社会的限界費用曲線S1 が描かれている。市場均衡は点F で与え られ、均衡価格はP1、均衡取引量はQ1 である。また、社会的な最適点は点E で 与えられている。 このとき、社会的に最適な状態を実現するために政府が生産者に対して補助金を 交付するとする。交付される補助金の大きさとして、最も適切なものを下記の解答 群から選べ。

第18問の図
  1. 四角形CBEF
  2. 四角形CBEH
  3. 四角形CBGF
  4. 四角形FGEH
  5. 四角形P1P2GF 数量 D E S0 S1 F G 価格 Q1 Q0 A H B C P1 P0 P2
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正解:

解答:イ

生産に外部経済(正の外部性)が伴う場合、社会的限界費用S1は私的限界費用S0より下方にあり、両者の垂直差が1単位あたりの外部便益にあたる。市場均衡は需要DとS0の交点F(価格P1、数量Q1)だが、社会的最適は需要DとS1の交点E(数量Q0)である。市場は社会的最適より過少生産になっている。

社会的最適Q0を実現するには、生産者に「1単位あたり=S0とS1の垂直差」だけ補助金を交付すればよい。S0とS1は平行で、その垂直差は一定であり、グラフ上ではCB(価格軸上での両曲線の切片差に相当する一定の差)に等しい。最適生産量Q0において、S1上の点はE、S0上の点はHであり、1単位あたり補助金(=CB=EとHの垂直差)に最適数量Q0を掛けた総額が、四角形CBEHで表される。

  • ア(×):四角形CBEFはF(市場均衡の数量Q1)を含み、最適数量Q0に対応していない。
  • イ(○):四角形CBEH。1単位あたり補助金CB×最適数量Q0に等しく、社会的最適を実現する補助金総額を正しく表す。
  • ウ(×):四角形CBGFは市場均衡側の数量・点に基づき、補助金総額として正しくない。
  • エ(×):四角形FGEHは補助金総額に対応しない領域。
  • オ(×):四角形P1P2GFも補助金総額を表さない。

よって

#需要・供給と弾力性#生産者理論・費用#市場の失敗・外部性

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