第23問
下図は、あるリスク回避的な個人における資産額と効用水準の関係を示したもの である。下図で、50 %の確率で高い資産額B になり、50 %の確率で低い資産額 A となるような不確実な状況を「状況R」と呼ぶことにする。また、A とB のちょ うど中間の資産額C を確実に得られる状況を「状況S」と呼ぶことにする。「状況R」 の期待効用と「状況S」の期待効用とを比較したときの説明として、最も適切なもの を下記の解答群から選べ。
- ア 期待効用は「状況R」の方が大きく、この個人のリスクプレミアムは正の値と なる。
- イ 期待効用は「状況R」の方が大きく、この個人のリスクプレミアムは負の値と なる。
- ウ 期待効用は「状況R」の方が小さく、この個人のリスクプレミアムは正の値と なる。
- エ 「状況R」と「状況S」の期待効用は等しく、この個人のリスクプレミアムはゼ ロとなる。 DKJC-1A
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正解:ウ
解答:ウ
〔図の確認〕効用関数は資産額に対して上に凸(限界効用逓減)=リスク回避的な個人。資産額AとBの中間がC。
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状況R:確率50%でB、確率50%でAという不確実な状況。その期待効用は、効用曲線上の点A・点Bを結ぶ直線の中点の高さ(=〔U(A)+U(B)〕/2)。
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状況S:中間の資産額Cを確実に得る。その効用はU(C)。 上に凸の効用曲線では、点Cにおける曲線の高さU(C)は、A・Bを結ぶ弦の中点の高さより上にある。したがって U(C)>〔U(A)+U(B)〕/2、すなわち確実な状況Sの期待効用>不確実な状況Rの期待効用。リスク回避者は同じ期待値なら確実な方を好む。 また、リスク回避者のリスクプレミアム(不確実性を避けるために手放してよい金額=期待値と確実性等価の差)は正の値となる。
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ア(×):期待効用は状況R(不確実)の方が「大きい」とする点が誤り。リスク回避者では確実な状況Sの方が大きい。リスクプレミアムが正である点は正しいが、前段が誤りのため不適切。
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イ(×):期待効用がRの方が大きいとする点も、リスクプレミアムが負とする点も誤り。
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ウ(○):期待効用は状況Rの方が小さく(Sの方が大きい)、リスク回避者なのでリスクプレミアムは正の値。正しい。
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エ(×):RとSの期待効用が等しくリスクプレミアムがゼロになるのはリスク中立者の場合。リスク回避者では成り立たず誤り。
よって ウ。