第19問
完全競争市場の下で、ある任意の財を生産・販売する企業を考える。当該企業の 総収入曲線と総費用曲線が下図のように描き出されるとする。ただし、総費用曲線 は、固定費用が存在するためにD 点を切片として生産量に応じて変化し、総収入 曲線とA 点およびC 点で交差している。また、総収入曲線と同じ傾きを持つ補助 線(破線)も描かれており、補助線はB 点で総費用曲線と接している。 この図の説明として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
- ア C 点では、限界収入暗限界費用という条件が満たされている。
- イ Q 2 より生産量が増えると、当該企業の利潤は増加する。
- ウ 合理的な当該企業が利潤最大化するように選択した生産量から得られる利潤 の大きさは、A 点、B 点、C 点を結んで形成されるレンズ型の面積の大きさに よって示される。
- エ 生産量がゼロの時、当該企業の利潤は負である。
- オ 横軸上のQ 1 からB 点までの高さは、合理的な当該企業が利潤最大化するよ う選択した生産量から得られる利潤の大きさを意味している。 DKJC-1A
▼ 解答・解説を見る
正解:エ
解答:エ
〔リード〕利潤=総収入TR-総費用TC。TR曲線は原点を通る直線(完全競争なので傾き=価格=限界収入MR)。TC曲線は切片D(固定費用)を持ち、TR線とA点・C点で交差。補助線(TR線と平行)がTC曲線と接するB点では、TC曲線の傾き(限界費用MC)=TR線の傾き(MR)となり、利潤(TRとTCの垂直差)が最大になる(生産量Q1)。
- ア(×):C点はTR=TC(利潤ゼロ=損益分岐)の点であり、MR=MCの点ではない。MR=MCが成立するのは接点B(Q1)。
- イ(×):Q2より生産量を増やすとTCがTRを上回り(C点を超える)、利潤は減少し赤字になる。「増加する」は誤り。
- ウ(×):最大利潤の大きさはB点におけるTRとTCの垂直距離で測られる。A・B・Cを結ぶレンズ型の「面積」ではない(利潤は面積ではなく差額)。
- エ(○):生産量ゼロのとき TR=0、TC=固定費用D>0 なので、利潤=0-D=-D<0。利潤は負であり正しい。
- オ(×):最大利潤はB点での「TR線とTC曲線の垂直差」であって、横軸Q1からB点までの高さ(=TCの値そのもの)ではない。誤り。
よって エ。