経済学・経済政策 H24年度 第11問

第11問

下図は、日本の家計貯蓄率の推移を表したものである。この図からは、可処分所 得に対する貯蓄の比率が、2008 年を底に回復していることが見てとれる。次の成 長会計式を用いて、貯蓄が産出量に与える影響の説明として、最も適切なものを下 記の解答群から選べ。

第11問の図
  1. 家計の貯蓄が、海外での投資に向かえば、それは成長会計式の右辺第 項 ΔA A の値を増やし、国内産出量の増加につながる。
  2. 家計の貯蓄が、海外での投資に向かえば、それは成長会計式の右辺第項 α ΔK K の値を増やし、国内産出量の増加につながる。
  3. 家計の貯蓄が、海外での投資に向かえば、それは成長会計式の右辺第項 β ΔL L の値を増やし、国内産出量の増加につながる。
  4. 家計の貯蓄が、国内での投資に向かえば、それは成長会計式の右辺第項 α ΔK K の値を増やし、国内産出量の増加につながる。
  5. 家計の貯蓄が、国内での投資に向かえば、それは成長会計式の右辺第項 β ΔL L の値を増やし、国内産出量の増加につながる。 DKJC-1A
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正解:

解答:エ

〔リード〕成長会計式 ΔY/Y=ΔA/A+α(ΔK/K)+β(ΔL/L) において、第1項ΔA/Aは全要素生産性(技術進歩)、第2項α(ΔK/K)は資本(資本ストックKの増加×資本分配率α)の寄与、第3項β(ΔL/L)は労働の寄与を表す。貯蓄は投資の原資であり、「国内」投資に向かえば国内の資本ストックKを増やす。

  • ア(×):貯蓄が海外投資に向かっても、それは国内の資本ストックや技術進歩(ΔA/A)を直接増やすものではない。第1項の増加とするのは誤り。
  • イ(×):海外への投資は国内の資本ストックKを増やさないため、第2項α(ΔK/K)を増やして国内産出量を増やすという説明は不適切。
  • ウ(×):海外投資は労働投入L(第3項β(ΔL/L))とも無関係であり誤り。
  • エ(○):貯蓄が国内投資に向かえば国内資本ストックKが増加し、第2項α(ΔK/K)の値を増やして国内産出量の増加につながる。正しい。
  • オ(×):国内投資が増えるのは資本K(第2項)であって、労働L(第3項β(ΔL/L))ではない。項の取り違えで誤り。

よって

#経済成長理論

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