第4問
貨幣市場に関する説明として最も適切なものはどれか。
- ア 古典派の貨幣数量説では、貨幣需要は投機的需要のみであると考える。
- イ ハイパワードマネーは、公定歩合の引き下げ、売りオペによって増加する。
- ウ マネーストックのうちMは、現金通貨と預金通貨から構成される。
- エ 流動性選好理論では、貨幣市場において超過需要が発生する場合、債券市場も 超過需要の状態にあり、それは利子率の上昇を通じて解消されると考える。 ― 3― ◇M1(688―5)
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正解:ウ
解答:ウ
〔リード〕貨幣需要(取引・予備的・投機的)、ハイパワードマネーの増減要因、マネーストックの定義、流動性選好理論を横断的に問う。
- ア(×):古典派の貨幣数量説(フィッシャーの交換方程式 MV=PT、ケンブリッジ方程式 M=kPY)では、貨幣は取引のために需要されると考える。投機的需要(資産需要)を貨幣需要に取り込んだのはケインズの流動性選好理論であり、古典派の説明として誤り。
- イ(×):売りオペは日銀が債券を売って資金を吸収する操作であり、ハイパワードマネー(マネタリーベース)を「減少」させる。増加させるのは買いオペ。また公定歩合引き下げは緩和方向だが、本記述は「売りオペで増加」が明らかに誤り。
- ウ(○):M1は最も流動性の高い通貨指標で、現金通貨(日銀券+貨幣)と預金通貨(要求払預金)から構成される。正しい。
- エ(×):流動性選好理論(ワルラス法則)では、貨幣市場が超過需要のとき債券市場は超過「供給」の状態にある。本記述は「債券市場も超過需要」としており誤り。なお調整は、債券売却→債券価格下落→利子率上昇を通じて貨幣の超過需要が解消される。
よって ウ。