第11問
医師不足・偏在、診療科の廃止など医療を取り巻く問題が多発している。病気に なった人が、医療機関に行って受ける通常の医療サービスに関して、下記の設問に 答えよ。 (
設問1
) この医療サービスの一般的な特徴として最も適切なものはどれか。
- ア 非競合性と非排除性を有さず、価値財でもない。
- イ 非競合性と非排除性を有さないが、価値財である。
- ウ 非競合性は有しており、価値財でもあるが、非排除性を有していない。
- エ 非排除性は有しており、価値財でもあるが、非競合性を有していない。 (
設問2
) 上記に関連して、公共財と私的財に関する説明として最も適切なものはどれ か。
- ア 非競合性と非排除性の性質を持つ財を公共財という。その財の供給は市場に 任せると過少になる傾向がある。
- イ 非競合性と非排除性の性質を持つ財を公共財という。その財の供給は市場に 任せると過剰になる傾向がある。
- ウ 非競合性と非排除性の性質を持つ財を私的財という。その財の供給は市場に 任せると過少になる傾向がある。
- エ 非競合性と非排除性の性質を持つ財を私的財という。その財の供給は市場に 任せると過剰になる傾向がある。 ― 14― ◇M1(743―16)
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正解: 設問1 イ 設問2 ア
解答:設問1=イ、設問2=ア
〔リード〕医療サービスの財の性質と、公共財・私的財の概念を問う。非競合性(ある人の消費が他者の消費を妨げない)・非排除性(対価を払わない者を排除できない)・価値財(メリット財:社会的に望ましく消費が奨励される財)の3観点で整理する。
設問1(医療サービスの特徴)
通常の医療サービスは、一人が診療を受ければ他の患者は同時に受けられない(混雑が生じる)ため非競合性をもたない。また対価を払わない者を排除できる(受診制限が可能)ため非排除性ももたない。一方、医療は社会的に消費が望ましく政策的に促進される**価値財(メリット財)**である。
- ア(×):価値財でないとする点が誤り。
- イ(○):非競合性・非排除性をもたず、かつ価値財であるという整理が正しい。
- ウ(×):非競合性をもつとする点が誤り(医療は競合的)。
- エ(×):非排除性をもつとする点が誤り(医療は排除可能)。
設問2(公共財と私的財)
- ア(○):非競合性と非排除性をもつ財が公共財。フリーライダー問題により市場に任せると供給は「過少」になる。正しい。
- イ(×):公共財は市場では過少供給となる。過剰とするのは誤り。
- ウ(×):非競合性・非排除性をもつ財は私的財ではなく公共財。名称が誤り。
- エ(×):名称(私的財)も供給傾向(過剰)も誤り。
よって 設問1=イ、設問2=ア。