経済学・経済政策 H19年度 第2問

第2問

下図は、日本の雇用形態を描いたものである。それによれば、正規雇用者数が減 少する反面、非正規雇用者数が増加し、非正規雇用比率(全雇用者に占める非正規 雇用者の割合)が上昇していることが読み取れる。この傾向を説明するものとし て、最も適切な記述の組み合わせを下記の解答群から選べ。 (2006年版) a 規制緩和は労働市場の流動化を引き起こし、非正規雇用者数の増加を加速させ る要因である。 b 正規雇用者と非正規雇用者の間では賃金の格差がなく、企業の人件費総額はほ ぼ不変である。 c ニートやフリーターの減少は非正規雇用者数を押し上げる要因になっている。 d 非正規雇用者数の増加に伴い、企業の人件費は減少傾向にある。

第2問の図
  1. aとb
  2. aとc
  3. aとd
  4. bとc
  5. cとd ― 2― ◇M1(023―4)
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正解:

解答:ウ(aとd)

〔リード〕非正規雇用比率の上昇という事実を説明する記述として、a〜dの正誤を判定し、適切な組み合わせを選ぶ。正解は「aとd」。

  • a(○):1990年代以降の労働者派遣法の規制緩和など、労働市場の流動化を促す政策は、企業が非正規雇用を活用しやすくする。これは非正規雇用者数の増加を加速させる要因として妥当である。
  • b(×):正規雇用者と非正規雇用者の間には現実に賃金格差が存在する。非正規は相対的に低賃金であり、「賃金格差がなく人件費総額はほぼ不変」とする記述は事実に反する。
  • c(×):因果が逆。非正規雇用(フリーター等)の増加が非正規雇用者数を押し上げるのであって、「ニートやフリーターの減少」は非正規雇用者数を押し上げる要因にはならない。記述として誤り。
  • d(○):非正規雇用は正規雇用より人件費(賃金・社会保険料負担等)が低いため、正規から非正規への置き換えが進むと企業の人件費は減少傾向となる。非正規化が進む背景としての企業のコスト削減動機とも整合し、妥当である。

正しい記述はaとd。よって

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