デジタル化・AI導入補助金2026、3次締切の採択率は44.0%|旧IT導入補助金からの変更点も整理
中小企業庁は2026年9月3日、「デジタル化・AI導入補助金2026」の3次締切分について採択結果を公表しました。申請5,913者に対し採択は2,601者、採択率は44.0%です。
この補助金は、令和7年度補正予算事業から「IT導入補助金」を改称したもの。名称に「AI」が入った点も含めて、中小企業支援の現場では注目度の高い制度です。今回の採択結果と、制度の変更点を整理します。
3次締切の採択結果
公募期間は令和8年(2026年)7月21日まで。対象は「通常枠」「セキュリティ対策推進枠」「インボイス枠(インボイス対応類型)」「インボイス枠(電子取引類型)」の3次締切分です。
| 枠 | 申請数 | 採択数 | 採択率 |
|---|---|---|---|
| 通常枠 | 1,913者 | 807者 | 42.2% |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | 3,982者 | 1,781者 | 44.7% |
| セキュリティ対策推進枠 | 18者 | 13者 | 72.2% |
| 合計 | 5,913者 | 2,601者 | 44.0% |
▲ 中小企業庁「【補助金採択結果】デジタル化・AI導入補助金2026の補助事業者を採択」(2026年9月3日公表)の数値をもとに採択率を算出
▲ 枠別の申請数と採択数(3次締切)
数字の読みどころ
- 申請の3分の2はインボイス枠:3,982者と、全申請5,913者の67%を占めます。インボイス制度対応を入口にIT投資へ踏み出す事業者が、いまだに多数派だということです。
- 通常枠がいちばん厳しい:採択率42.2%と、3つの枠で最も低い水準。通常枠は業務効率化・DXという幅広いテーマを扱うぶん、事業計画の説得力で差がつきます。
- セキュリティ対策推進枠は申請18者のみ:採択率は72.2%と高いものの、そもそも申請が極端に少ない枠です。知られていない=競争が緩い枠があることを示す一例と言えます。
「IT導入補助金」から何が変わったのか
最大の変更は名称です。中小企業庁は令和7年度補正予算事業から「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」へ改称しました。制度の目的は次のとおり示されています。
「中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、デジタル化やDX等に向けたAIを含むITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する」
ポイントは、補助対象として「AIを含むITツール」が明記されたことです。これまでも生成AIを組み込んだSaaSは対象になり得ましたが、名称と目的に「AI」が入ったことで、国としてAI導入を後押しする姿勢がはっきりしました。中小企業の現場で「AIを試してみたいが投資判断がつかない」という相談に対し、制度として応えやすくなったと言えます。
補助の枠組み(2026年版)
| 枠 | 想定する使い方 | 補助上限・補助率の目安 |
|---|---|---|
| 通常枠 | ITツールを導入して業務効率化・DXを推進 | 5万円〜450万円以下/補助率1/2(最低賃金近傍の事業者は2/3) |
| インボイス枠 (インボイス対応類型) | 会計・受発注・決済ソフト等でインボイス制度に対応 | 〜350万円/補助率は最大3/4(小規模事業者は4/5) |
| インボイス枠 (電子取引類型) | 発注側が取引先にインボイス対応環境を提供 | 〜350万円/中小企業2/3 |
| セキュリティ対策推進枠 | サイバーセキュリティ対策を進める | 5万円〜150万円/中小企業1/2・小規模事業者2/3 |
| 複数社連携 デジタル化・AI導入枠 | 商店街や複数の中小・小規模事業者が連携して導入 | 合計3,000万円まで |
▲ 中小企業庁「『デジタル化・AI導入補助金2026』の概要」(令和8年4月)より作成。金額・補助率は締切回や条件で変わるため、必ず最新の公募要領をご確認ください
申請にはGビズIDプライムアカウントの取得が必須です。取得には時間がかかるため、申請を考えている事業者にはまずここから案内するのが実務の定石です。
診断士・受験生はどう読むか
この補助金は、中小企業診断士にとって入口案件の代表格です(仕事の取り方の記事でも触れました)。支援する側として押さえるべきは次の3点です。
- 枠の選定が最初の腕の見せどころ:同じ事業者でも、どの枠で出すかで採択率も補助額も変わります。
- ツール導入が目的化しないこと:補助金は手段です。「どの業務の、どの工程が、どれだけ短縮されるか」を数字で描けるかどうかが計画の質を決めます。
- 導入後の伴走まで見据える:申請支援だけで終わらせず、定着支援まで関わると継続的な関係になります。
受験生にとっても他人事ではありません。2次試験の事例Ⅱ・事例Ⅲでは、IT活用やデジタル化の助言が頻出論点です。実際の制度で「国が何を後押ししているか」を知っておくと、答案に書く施策の解像度が上がります(2次試験 過去問の部屋)。
まとめ
- デジタル化・AI導入補助金2026の3次締切は、申請5,913者・採択2,601者で採択率44.0%。
- 申請の67%はインボイス枠。通常枠の採択率は42.2%で最も厳しい。
- 令和7年度補正予算事業からIT導入補助金を改称。「AIを含むITツール」が対象として明記された。
- 申請にはGビズIDが必要。金額・要件は締切回で変わるため公募要領の確認を。
・中小企業庁/ミラサポplus「【補助金採択結果】デジタル化・AI導入補助金2026の補助事業者を採択」(2026年9月3日)
・中小企業庁「デジタル化・AI導入補助金2026の公募要領を公開しました」(2026年3月10日)
・中小企業庁「中小企業デジタル化・AI導入支援事業『デジタル化・AI導入補助金2026』の概要」(令和8年4月)
・事務局ポータル:デジタル化・AI導入補助金2026(it-shien.smrj.go.jp)
最新の公募状況・要件は必ず公式サイトでご確認ください。
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本記事は中小企業診断士をめざす方・関心のある方向けの一般的な情報提供を目的に、AIを活用して作成したものです。年収・働き方・制度・試験日程などは変更される場合があり、記載の数値・スケジュールは目安です。正確・最新の情報は日本中小企業診断士協会連合会等の公式情報でご確認ください。