ターゲティングとは
ターゲティングとは、セグメンテーションで分割した市場の中から、自社が注力すべきターゲット市場(セグメント)を選定するプロセスです。限られた経営資源を最も効果的に投入できる市場を見極めることが目的です。
ターゲティングの3つの戦略
①無差別型マーケティング:市場全体を1つのセグメントとして扱い、同一の施策を展開します(例:コカ・コーラ)。②差別型マーケティング:複数のセグメントそれぞれに異なる施策を展開します(例:トヨタの車種ラインナップ)。③集中型マーケティング:特定の1つまたは少数のセグメントに経営資源を集中します(例:高級ブランド)。
ターゲット市場の評価基準
ターゲット市場を評価する際は、セグメントの規模と成長性、セグメントの構造的魅力度(競合の強さ、代替品の脅威など)、自社の目標とリソースとの適合性を総合的に判断します。
マイクロターゲティングの登場
デジタル技術の進化により、個人レベルでのターゲティング(マイクロターゲティング)が可能になりました。SNS広告やリスティング広告では、個人の興味関心、検索履歴、位置情報などに基づいた精緻なターゲティングが実現されています。
具体例・事例
ターゲティングは、分けた市場の中から「誰を狙うか」を選ぶことです。狙い方にはいくつかの型があります。
- 集中型:一つの層だけに絞って資源を注ぐ型で、力の小さい中小企業に向きます。
- 差別型:複数の層それぞれに合わせた商品や案内を用意する型です。
- ある学習塾の例:「全学年・全科目」をやめ、地域で需要の高い「中学受験を目指す小学生」に絞ったところ、専門性が伝わり、口コミで生徒が集まるようになっています。
どんなときに使う?(活用シーン)
限られた人やお金を、どの顧客層に投じるかを決める場面で役立ちます。中小企業では、万人向けを避けて勝てる層に絞ることで、効率よく成果を出せます。
- 市場規模・成長性・自社の強みとの相性から、狙う層を選びたいとき
- 広告やSNSの発信を、特定の層に響く内容に絞りたいとき
- 大手が手を出しにくい層に集中し、独自の地位を築きたいとき
- ある美容室では「子育て中の母親」に的を絞り、キッズスペースや時短メニューを用意して固定客を増やしています
よくある質問
Q. ターゲットはどう選べばよいですか?
A. 一般に、ある程度の市場規模や成長性があり、自社の強みが活き、競合が強すぎない層を選ぶのが基本です。複数の候補を、儲かる見込みと自社との相性の両面で評価し、限られた資源で勝てる層に絞ると効果が出やすくなります。
Q. ターゲットを絞ると客を逃しませんか?
A. 一見そう見えますが、万人向けにすると訴求がぼやけ、かえって誰にも響かなくなりがちです。特定の層に絞ってその人に深く刺さる価値を提供する方が、結果的に支持され、口コミで広がることも多いです。特に資源の限られる中小企業では有効です。