セグメンテーション調査とは
セグメンテーション調査とは、市場を構成する消費者を、共通のニーズ・行動・属性に基づいていくつかの同質的なグループ(セグメント)に分類するための調査です。STP戦略(セグメンテーション→ターゲティング→ポジショニング)の出発点であり、効果的なマーケティング戦略を立案するための基盤となる重要なリサーチです。
セグメンテーションの基準
①デモグラフィック基準(年齢、性別、年収、職業、学歴、家族構成)、②ジオグラフィック基準(地域、都市規模、気候)、③サイコグラフィック基準(ライフスタイル、価値観、パーソナリティ)、④行動的基準(購買頻度、利用場面、ベネフィット、ロイヤルティ)。近年はサイコグラフィックと行動的基準に基づくセグメンテーションが重視されています。
セグメンテーション調査の手法
セグメンテーション調査は一般的に、①大規模な定量アンケートでデータを収集、②因子分析で回答パターンの背後にある因子を抽出、③クラスター分析で類似した回答者をグループ化、④各セグメントのプロファイル(属性、態度、行動の特徴)を作成するプロセスで進行します。潜在クラス分析(LCA)やベイジアンアプローチなど、より高度な統計手法の活用も進んでいます。
有効なセグメンテーションの条件
マーケティングに活用できるセグメンテーションの条件として、コトラーは①測定可能性(セグメントの規模や特徴が測定できる)、②到達可能性(そのセグメントに効果的にアクセスできる)、③実質性(収益を上げるのに十分な規模がある)、④差別化可能性(セグメント間で異なる反応を示す)、⑤実行可能性(効果的なマーケティングプログラムを策定できる)の5つを挙げています。
具体例・事例
セグメンテーション調査は、消費者を共通のニーズや属性でグループに分ける調査です。
- 属性による分類:年代・性別・地域などで顧客を分けます。
- ニーズによる分類:求める価値(安さ重視、品質重視など)で分けます。
- 行動による分類:利用頻度や購入金額で顧客を分けます。ある飲食店の想定では、顧客を「ランチ中心」「夜の利用中心」などに分け、それぞれに合った販促を考えました。
どんなときに使う?(活用シーン)
誰に・何を・どう届けるかを定めるSTP戦略の出発点として使われます。
- ターゲットの選定:自社が狙うべき有望なグループを見極めます。
- 訴求の最適化:グループごとに響くメッセージを変えます。
- 商品・サービス設計:各層のニーズに合わせて提供内容を調整します。中小企業では、顧客を数タイプに分けて「常連向け」「新規向け」と施策を変えるだけでも効果が高まります。
よくある質問
Q. なぜ顧客をグループに分けるのですか?
A. すべての顧客に同じ訴求をすると、誰にも響きにくくなります。ニーズの近い人をグループにまとめれば、それぞれに合った商品やメッセージを届けられ、限られた資源を効果的に使えるようになります。
Q. どんな基準で分ければよいですか?
A. 年代や地域などの属性のほか、求める価値や利用頻度など複数の切り口があります。大切なのは、自社の判断や施策に役立つ分け方を選ぶことです。分けた後に対応を変えられる基準であることが実用上のポイントです。