物体追跡とは
物体追跡(Object Tracking)とは、映像中の特定の物体を連続するフレームにわたって追い続ける技術です。最初のフレームで指定された対象物が、移動・変形・遮蔽されても一貫して追跡し続けることを目指します。単一物体追跡(SOT)と複数物体追跡(MOT)の2種類に大別されます。
追跡手法の分類
単一物体追跡では、SiamFC、SiamRPN、DiMPなどのSiameseネットワークベースの手法が広く使われています。これらは追跡対象のテンプレートと検索領域の類似度を計算して位置を推定します。複数物体追跡では、各フレームの検出結果を時間的に関連付ける「トラッキング・バイ・ディテクション」アプローチが主流です。DeepSORTやByteTrackなどのアルゴリズムが、検出と追跡を効率的に組み合わせています。
応用分野
物体追跡はスポーツ分析での選手やボールの追跡、監視カメラでの人物追跡、自動運転での周囲車両の動態把握、野生動物の行動観察、ドローンによる自動追尾撮影など、動的なシーンの理解が必要な場面で広く活用されています。遮蔽への対処やリアルタイム性の確保が引き続き重要な研究課題となっています。